[市場動向]

5G通信を公衆無線LANでオフロードする研究─京大、Local24、東北大、NIIなど

2022年2月14日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

京都大学 学術情報メディアセンター、Local24、東北大学 サイバーサイエンスセンター、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(ROIS)、国立情報学研究所(NII)の5組織は2022年2月14日、5G通信を公衆無線LANでオフロードする共同研究を開始したと発表した。加えて、研究実施協力者としてインターネットイニシアティブ(IIJ)が、社会実装協力者としてアイ・オー・データ機器が参画する。

 京都大学 学術情報メディアセンター、京都市のワイヤレス技術開発ベンダーLocal24、東北大学 サイバーサイエンスセンター、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(ROIS)、国立情報学研究所(NII)の5組織は、5G通信を公衆無線LANでオフロードする共同研究を開始した。加えて、研究実施協力者としてインターネットイニシアティブ(IIJ)が、社会実装協力者としてアイ・オー・データ機器が参画する。

 研究開発では、無線LANのローミングにモバイル通信事業者によるSIM認証を利用する仕組みである「Passpoint」と「OpenRoaming」を店舗、商店街、施設、地方公共団体などが提供する無料の公衆Wi-Fiサービスで利用するための技術を確立する。これにより、どこからでも無線LANに接続できるようにする。

 この上で、国際学術無線LANローミングの仕組みである「eduroam」で培った認証連携技術を活用し、大学など学術研究機関のユーザーの所属機関における認証とモバイル通信事業者のSIM認証を連携させる(図1)。また、OpenRoamingにおいて、ユーザーの所属機関・属性に応じてローカルネットワーク資源へのアクセスを制御可能なデータオフローディングを実現する。

図1:モバイル通信のSIM認証を無線LANのローミングに利用する(出典:京都大学、Local24、東北大学、NII)図1:モバイル通信のSIM認証を無線LANのローミングに利用する(出典:京都大学、Local24、東北大学、NII)
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 さらに、岡山大学と連携し、無線LAN通信とモバイル通信を同時に利用して特性に応じて使い分ける使い方を実現するため、QUICのmultipath拡張を活用した動的経路選択機構を研究開発する(図2)。

図2:QUICのmultipath拡張を活用し、無線LAN通信とモバイル通信を同時に利用して特性に応じて使い分ける(出典:京都大学、Local24、東北大学、NII)図2:QUICのmultipath拡張を活用し、無線LAN通信とモバイル通信を同時に利用して特性に応じて使い分ける(出典:京都大学、Local24、東北大学、NII)
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