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[IT Leaders Tech Strategy LIVE「ローコード/ノーコード開発」を究める]

ノーコードツールでDXを加速!モバイルアプリで現場業務を改善するPlatio、データ連携で業務を自動化するASTERIA Warp

2022年3月4日(金)

IT Leadersは2022年2月1日、オンラインセミナー「『ローコード/ノーコード開発』を究める」を開催した。当日の注目セッションの中から、本稿では、アステリアが「DX人材不足をスピーディーに解消、ノーコードツール活用の極意」をテーマに講演した内容を概説する。

セッションで講師役を務めたアステリアの東出武也氏(マーケティング本部 副本部長)は冒頭で、企業がDXを実現する段階は、大きく3つあることを説明した。業務を標準化してITシステムに置き換えるのが第1段階。続く第2段階では、ITで業務を代替して自動化する。第3段階では、ITと現場が一体となり、新たなビジネス価値を創出するといった成熟のステップを踏む。

アステリア マーケティング本部 副本部長 東出武也 氏

もっとも、東出氏は「多くの企業は、第1段階や第2段階にも至っていないのが実情です」と指摘する。原因はコストと人材不足にあり、これを解決するキーワードがノーコード開発であると昨今の状況を整理した(図1)。

図1 企業の多くは、コストと人材不足が原因で、DXの第1段階(業務の標準化/デジタル化)や第2段階(業務の自動化)に至っていない。これをノーコード開発が解決する
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DXの第1段階では、ERPやSFA/CRMなどの導入、レガシーシステムのリプレースは進んでいるものの、現場には紙ベースでアナログな作業が多く残っている。この理由として東出氏は、煩雑な業務が多く、自社の業務に合ったツールがない点を挙げる。DXの第2段階では、RPAの導入は進んでいるものの、ほとんどのRPAツールは人間の画面操作をエミュレートしているに過ぎず、複雑なデータの加工や大量データの処理に難がある。また、システムのIT化やクラウド活用が進んだ結果サイロ化したシステムやデータを活用して、第3段階の実現を目指すためには、シームレスなシステム連携をともなう自動化が不可欠という側面がある。

特別なコストやスキルを必要とせずに業務の標準化や自動化を実現するための有望な仕掛けが、ノーコード/ローコード開発である。特に、コードを書く必要が一切ないノーコード開発は、非IT人材によるシステムの内製化に向くものとして期待が集まっている。「非IT人材をDX人材へと転換する手段として、ノーコード開発ににわかに脚光が当たっているのです」(東出氏)。

ローコード/ノーコード開発ツールは大きく、フロントエンドの業務アプリを開発するツールと、バックエンド側でシステム間のデータ連携を行うツールに分かれる。アステリアは、DXの第1段階に至るためのツールとしてフロントエンドでのモバイルアプリ開発ツールのPlatioを提案しており、DXの第2段階に至るためのツールとしてバックエンドでのデータ連携ツールであるASTERIA Warpを提案している。

業務のデジタル化、プロセス改善にはノーコードのアプリ作成ツールが最適

DXの第1段階を推し進めるツールがPlatioである(図2)。業務用のモバイルアプリをノーコードでたった3日で作成できるという、モバイルアプリ作成ツールだ。100種類以上のテンプレートから自社の業務に合ったものを選ぶだけで、モバイルアプリを簡単に作成できる。現場の要件に合わせてカスタマイズできるのも魅力であり、月額2万円

図2 Platioは、モバイルアプリをノーコードで開発できるクラウドサービスである。DXの第1段階(業務の標準化/デジタル化)に至るためのツールとしている
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東出氏は、テンプレートをいくつか紹介。「工場日報」は、生産ラインの作業状況や生産数を記録して全体状況を把握できるように作られたもの。「店舗視察報告」は、現場の実態をリアルタイムに本部と共有することを重視。また、「棚卸報告」は、在庫数を入力すれば在庫を自動で照合するなど実用的だ。「4Sチェック」は、整理・整頓・清潔・清掃の点検結果を現場で登録して状況を本部と共有することに軸足を置いている。

講演では、デモンストレーションを通じてPlatio Studio(管理画面)上で実際にアプリを作成する手順が示された。写真日報のテンプレートを選び、特定場所の写真を撮影して報告するという標準機能に、異常がないかを報告するスイッチ機能を追加。作成したアプリは、Platioアプリをインストールしたモバイル端末(iOS/Android)で実行することになる。

Platioの特長は、スマートフォンのカメラを使った写真や動画、バーコード読み取り、位置情報など、業務に必要な各種データを活用できること。また、オフライン環境でもアプリを利用できるため、ネットが使えない場所でも報告業務を遂行できる(オフライン時に入力したデータは、オンライン状態になった際に随時送信する)。報告があった場合は管理者に通知できるので、現場の変化を見逃さずに済む。こうした業務向けのアプリをノーコードで直感的に開発できることにアドバンテージがある。

東出氏は、Platioのユーザー事例を2つ紹介した。1つは京セラで、サッカーコート2面分の巨大倉庫の棚卸報告アプリを、現場主導で1日で作ったという。スマートフォンを使って手元で棚卸し結果を報告して共有するものである。事務所と倉庫を行き来していた移動時間や棚卸表(紙)の受け渡しが不要になるなど大きな効果を生んだ。

もう1つは、スポーツセレクトショップを展開するオッシュマンズ・ジャパンである。売場報告アプリを1日で作成し、報告や情報共有にかかる工数を各店舗で毎月30時間削減した。数分で売り場の変更の報告ができるようになり、これまで本部で全店の報告をとりまとめていた工数の削減に成功。他店の状況もリアルタイムで確認できるようになったのもメリットである。

DX推進につながる業務の自動化にはデータ連携が不可欠

DXの第2段階を実現するためのツールがASTERIA Warpである(図3)。異なるシステム同士をノーコードでつなぐデータ連携ミドルウエアであり、各種アダプターを介して100種類以上のシステムやデータベース、クラウドなどのサービスに接続する。取得したデータをルールに基付いて変換し、外部システムに引き渡す。ジョブフローを実行するスケジューラー機能も備え、各種の条件に合わせてバッチジョブを駆動できる。データ連携だけでなく、データの加工・変換の設定までをノーコードで行えるのが魅力だ。

図3 ASTERIA Warpは、異なるシステム同士をノーコードでつなぐデータ連携ミドルウエアである。DXの第2段階(業務の自動化)に至るためのツールとしている
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東出氏は、実際にASTERIA Warpを使ってデータベースのデータを取得・変換し、CSV(カンマ区切り形式)ファイルを出力するまでをデモンストレーションした。フローデザイナー画面の白いキャンバス上に、データベース接続やデータ変換など各種データ処理が内包されたコンポーネントを配置し、各コンポーネントのプロパティを設定していく。

データベース接続のプロパティ設定では、接続のためのコネクション情報を指定。さらに、SQLビルダーを開いて、データを取得したいテーブルとフィールドを選択する。マウス操作だけでSQL文が自動で生成される。データ変換のプロパティ設定では、出力形式としてCSVを選び、データのマッピングについて設定、文字列の加工や演算処理などのデータ変換処理を加えることも可能だ。このように、コンポーネントを並べて、詳細設定を行うだけで、高度なプログラミング知識がなくてもデータ連携処理を開発できる(図4)。

図4 GUI開発ツールであるフローデザイナーは、アイコン(コンポーネント)のドラッグ&ドロップと設定を繰り返すだけで開発できる
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東出氏は、ASTERIA Warpのユーザー事例を2つ紹介した。1つはサイバーエージェントで、各サービスから売上データを収集するシステムにASTERIA Warpを採用。社内のあらゆる種類のデータをASTERIA Warpを利用してクラウドDWH(データウエアハウス)のSnowflakeに集約し、溜まったデータを分析ツールで分析することに役立てている。

もう1つは、柳井電機工業(大分県)である。営業活動報告アプリをPlatioで作成し、報告した活動内容とSFAシステムの顧客情報を、ASTERIA Warpで連携させた。これにより、営業活動の内容と工数を可視化。営業活動報告アプリは、SFAとの連携も含めて3日で開発したという。

このように、PlatioもASTERIA Warpも共に、すでに数々の実績を積み上げているのが強みである。真のDXに向けて、企業が着実に歩を進める上で大きな力になってくれることは間違いない。


●お問い合わせ先

アステリア株式会社

https://www.asteria.com/jp/

お問い合わせフォーム:https://www.asteria.com/jp/contact/entry/

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