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[データマネジメント2022]

HULFTやDataSpiderを活用したデータドリブンプラットフォームを構築、社内DXを推進するセゾン情報システムズ

2022年4月28日(木)

日本データマネジメント・コンソーシアム主催「データマネジメント2022 〜データを制するものがDXを制す〜」が3月10日にオンラインで開催された。セゾン情報システムズのセッションでは、コーポレートデベロップメントセンター ITサポート部 工藤学氏が登壇。「DXを情シスが先導!! 事例から学ぶ、データ活用を民主化させる最適解」と題して、同社のデータ活用の取り組みを紹介した。

HULFTやDataSpiderをデータ連携基盤として社内DXを推進

 HULFTビジネス、リンケージビジネス、流通ITサービス、フィナンシャルITサービスを軸にビジネスを展開し、創業50周年を迎えたセゾン情報システムズ。さらなるイノベーションに向けた取り組みの1つに働き方改革があり、大きく「時間、場所、人に依存しない働き方」「業務の効率化による生産性向上」の2つを推進している。

 工藤氏は、情シス部門の立場から、経理決算、経費精算、購買・調達、契約業務といったさまざまなクラウドサービスの社内導入や、社内システムのクラウド化率の向上、在宅業務比率の引き上げ、フレックスのコアタイム撤廃とスーパーフレックス採用などに関わってきた。

 「社内システムのクラウド化率は、2022年3月末で約90%となる予定です。当社の『HULFT(ハルフト)』『DataSpider』『HULFT DataCatalog』といった製品を使いながら、各クラウドシステムを連携させ、つないでいくことでクラウド化100%を目指しています」(工藤氏)。

株式会社セゾン情報システムズ コーポレートデベロップメントセンター ITサポート部 部長 工藤 学氏

 クラウド化率100%は、安定稼働やIT統制、ヘルプデスク、自動化といった社内ITの適正化を推進しながら、同時に、グローバル対応や人材育成、オンプレミス環境の保守、内製化といった課題を解消し、新しい取り組みを推進するための目標となっている。

 「業務に適したクラウドサービス(SaaS)を採用し、自社のデータ連携基盤でつなぐことで、社内DXを実践しています。データエンジニアリングカンパニーを目指しており、データ連携基盤の上で、デジタル化と経営情報可視化に取り組んでいます。この取り組みが当社のデータエンジニアリングのベースになっています」(工藤氏)。

データ連携基盤×SaaSで実践されるセゾン情報システムズの社内DX
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ビジネスに貢献できる情シスとして「データドリブンプラットフォーム」を構築

 データエンジニアリングカンパニーを目指して、情シスにも「ビジネスに貢献する情シスとしての役割」が求められている。

 「SaaS導入やプロセス最適化、業務自動化に取り組んできましたが、そのなかで、課題も見えてきました。データ分析力の弱さ、スポットデータ中心、自動化依頼の増大などです。リソース不足で可視化や自動化の対応が追いつかず、専門知識が不足し分析軸を理解するのに苦労することもありました。依頼ごとに作業用DBを構築するため、テーブル数は400以上に膨れ上がっていました」(工藤氏)。

 これらを解決すべく取り組んだのが「データドリブンプラットフォーム」の構築だ。

 「可視化の要望を分類すると、営業活動、プロジェクト品質、得意先&仕入先、業務プロセスという4つのカテゴリに整理できました。カテゴリ別にデータを可視化することで、売上拡大、コスト最適化、事業品質の向上やリスクのミニマイズ、業務プロセス改善と競争優位性の確保といった成果につなげていきます。カテゴリー単位にデータを配置することで、みんなで分析できるプラットフォームを目指しました」(工藤氏)。

 データドリブンプラットフォームは、データ連携基盤上にすべてのデータを集積した姿で、社員が自由にデータを活用できる環境だ。SAP S/4HANAやSalesforceといったさまざまなシステムを源泉システムとし、精査・統合された状態のデータが集積するデータウェアハウス(DWH)に集約する。構成としては、データレイク、DWH、データマートという3階層に分かれ、日々の業務の中でうまれたひらめきや仮説を確認・検証する仕組みも備える。

社員全員が利用できるプラットフォームを構築
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DWH、探索、自動化、可視化を推進するための「4種の神器」を整備

 データドリブンプラットフォームを構築するにあたり、以下の4つの取り組みを推進した。

  • データを整える
  • データ利活用のツールを選ぶ
  • ツールを教育(学習)する
  • データ(項目)の意味を正しく伝える仕組み

 そしてこの取り組みを推進するために、6つのステップを踏んだという。

  1. データオーナーを決める
  2. 公開・非公開、マスキングを決める
  3. 利用ユーザーの使い方を決める
  4. 利用ユーザーと必要スキルを決める
  5. 利活用に向けた教育
  6. ブラッシュアップ

 また、プラットフォームの主な構成要素は、「DWH」を中心に「探索」「自動化」「可視化」を4種の神器として、配置した。

 ツールとしては、データを格納・整理するDWHとして「Snowflake」を、ダッシュボードの共有と可視化で「Tableau」を採用した。また、データの探索・理解では「HULFT DataCatalog」を、データの収集・加工・自動化では「DataSpider Servista」を採用した。

 「データをオープンにする代償としてセキュリティの考慮点が増えることが懸念されます。そこで利便性を確保しつつ、データも守るためにテーブル単位、項目単位のアクセス制限を実装しました。ロールベースアクセスコントロール(RBAC)によって、全社員に必ず1つ以上のロールをアサインし、ロールによって見せる、見せないをコントロールします。ツールを介してDWHにアクセスする場合もロールは個人と紐づけられます。また、列(項目)単位でリアルタイムにマスキングして表示するダイナミック閲覧制御の実装や、開発テンプレートと開発標準の整備も進めました」(工藤氏)。

利用ユーザーと必要スキルを決める
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センスの良さを持った社員がビジネス部門に多くいることを実感

 社員研修・スキル教育については、DataSpider、SQL(Snowflake向け)、HULFT DataCatalog、Tableauについて、製品説明やハンズオンセミナー、集合研修、自主学習を3カ月かけて実施。フォローアップを行なったうえで、ハンズオンセミナー動画や社内研修動画の公開など、スキル習得をサポートするコンテンツを多数配備して、いつでも学習できるようにした。

 今後の取り組みとしては、HULFT DataCatalogを使った社内のデータ活用状況の把握がある。「どのような検索キーワードでデータを探しているのか」「どんなデータを求めているのか」「使用されていないデータは何か、なぜ使われないのか」「アクティブユーザ数やデータ検索回数などから、社内全体のデータ活用がどんな状況にあるか」を把握していく。また、これまでに活用できていなかった社内データのほか、セカンドパーティデータやオープンデータなどを組み合わせることで、既成概念や業務の枠を超えた、新しい世界を把握していくことを目指す。

 「ツールを全社員に展開したことで、分析や使い方について、IT部門でもかなわないような優れたセンスを持った社員が多くいることを実感できました。データの意味を正しくユーザーに伝えることが重要です。HULFT DataCatalogを使うことで、それが可能になり、主体的にデータを利活用できるようになりました。また情シスとして、プラットフォームの普及と改善活動に取り組み、ブラッシュアップすることで、データ利活用を支援していきます。将来的には、外部データを取り込んで、真のデータドリブンを実現していきます」(工藤氏)。

 最後に工藤氏は、情シスが推進役となって事業部門にデータ活用を根付かせる際のポイントとして「情報システム部の現状の運用負荷を下げる」「情報システム部で統制を効かせる」「事業部門メンバーへのスキル育成とデータリテラシーの底上げ」の3つを挙げ、セゾン情報システムズが、自身のデータ活用実践経験にもとづくノウハウ提供や、HULFLT DataCatalogを始めとしたツール提供を通じて、企業のデータ活用を支援できることをアピールし講演を締めくくった。

目的に合わせて4種の神器を組み合わせて使う
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●お問い合わせ先

株式会社セゾン情報システムズ
URL: https://home.saison.co.jp/
製品URL:https://www.hulft.com/software

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