スカイロジックは2023年4月3日、自動メーター監視システム「EasyMonitoring2」にAI機能を追加し、監視対象物を増やした。人や動物などの監視が可能になり、メーターの読み取りだけでなく、作業者の立ち入り検知などの安全対策も可能になった。
スカイロジックの「EasyMonitoring2」は、目視の巡回確認をカメラと画像処理で自動化する、自動メーター監視システムである(画面1)。監視したい機器や装置にカメラを付け、監視対象物を一定の周期で画像処理する仕組みである。計器ごとに、あたかも人間が巡回するように、正常/異常を判別し、読み取った値を記録する。
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今まで目視による巡回確認で行っていたメーター(7セグ表示やアナログ表示)の確認と記録を自動化する。ランプの点灯状態、炎の色、材料の残量といった、色や形状が変化する監視対象物をカメラで撮像して画像処理ソフトで検査することで、監視作業を自動化する。
今回、AI機能を追加し、監視対象物を増やした。人や動物などの監視が可能になり、メーターの読み取りだけでなく、作業者の立ち入り検知などの安全対策も可能になった。背景として、ユーザーから「現場への立ち入りを検知したい」、「動物を検知したい」、「部品の在庫管理を自動化したい」といった要望が上がっていた。
AI機能を追加したことで、今まで自動化が難しいとされていた監視対象物についても、監視の自動化が可能になった。例えば、人の目でないと難しいとされていた縦回転電力メーターの読み取りや、金属刻印など難読文字の読み取りが、AI機能によって可能になった。計数機能により部品や資材の数を数えることも可能なので、巡回しなくても在庫を確認できる(画面2)。
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人の検知や、虫や異物の検出も可能になった。禁止区域の立ち入りの監視と、定位置での人の不在の監視を、1つのカメラで同時に行える。人身事故や目視確認の漏れを防げるようになる。
人や動物を検知できることから、適用領域も広がった。今までは工場内設備や製造現場での活用が主だったが、農業などの他業種でも活用可能になった。例えば、畑を監視することで、侵入したイノシシを検出するなど、鳥獣・害獣対策を行える(画面3)。電源がない山林や農地でも、ソーラーバッテリーによる電源供給と、携帯電話回線による画像収集が可能である。
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