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シチズンマシナリー、部門横断で顧客情報を共有するCRMシステムをSalesforceで構築

2023年7月21日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

工作機械メーカーのシチズンマシナリー(本社:長野県北佐久郡)は、営業部門や製造部門などの部門を横断して顧客情報や業務情報を共有可能なCRM(顧客関係管理)システムを構築し、2023年初頭より稼働開始した。複数のSalesforce製品を組み合わせて運用している。システム構築を支援したSIベンダーのJSOLが2023年7月21日に発表した。

 シチズン時計子会社で工作機械メーカーのシチズンマシナリーは、営業部門や製造部門などの部門を横断して顧客情報や業務情報を共有可能なCRM(顧客関係管理)システムを構築し、2023年初頭より稼働を開始した。

 同社は、顧客と接する営業部門だけでなく、製造現場を含めた全部門において「顧客の声を意識する」ことに重点を置いた業務改革を進めてきた。しかし、営業、製造、アフターフォローの各部門間でITシステムが分かれており、部門間での情報の共有が困難だったという。

 こうした経緯から、顧客情報を集約し、全社で共有可能なシステム基盤を構築した。複数のSalesforce製品を組み合わせて、営業の初期段階から商談管理、見積もり、仕様確認、生産計画、出荷、アフターサービスに至るまでの一連の業務プロセスに合わせて導入した。

 サービス部門では、Salesforceのレポート機能を用いて、現場担当者がみずからデータを分析するケースも見られるようになってきた。以前は情報システム部門に依頼していた分析が、Salesforceに抽出条件などを設定するだけで、必要に応じてすぐに入手できるようになった。

 コミュニケーションの手段として、Salesforceのビジネスチャットツール「Chatter(チャター)」も役立っている。従来は、営業と工場はメールや電話のやりとりが多く、基本は1対1のやりとりだった。Chatterにより、n対nのコミュニケーションが可能になり、組織として情報を共有しやすくなったという。

 導入効果として、すべての業務部門において、顧客の最新情報を利用して業務を遂行できるようになり、部門間のコミュニケーションの効率も上がったという。今後は、集約した情報の分析・活用を進めて顧客に価値を届けていくととしている。

 導入に至った背景として、製造業界では均質な製品を大量生産するだけでは差別化が難しくなっており、カスタマイズ製品の納期短縮やアフターサービスの高度化などの付加価値による循環型ビジネスモデルへの転換が求められていることを挙げる。「顧客の声を早い段階でキャッチして潜在的なニーズを製造部門に情報共有し、製品開発へつなげていくことが重要である」(同社)

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