[事例ニュース]

長野県伊那市、Wi-Fiパケットセンサーを使って市民の人流を解析、交通機関の利用実態などを可視化

2024年2月19日(月)IT Leaders編集部

長野県伊那市は、市内の人流を無線LANの電波を使って解析する実証実験を2023年12月~2024年3月の期間で実施している。計測器(Wi-Fiパケットセンサー)を市内11箇所に設置し、スマートフォンなどが発する情報を受信。Wi-Fiをオンにしたデバイスの台数、移動、滞留を計測する。得られたデータは、バス運行などの公開データと共に解析・可視化し、まちづくり政策への活用可能性を検証する。システム構築を支援するインテックが2024年2月16日に発表した。

 長野県伊那市は、市内の人流を無線LANの電波を使って解析する実証実験を2023年12月~2024年3月の期間で実施している。

 計測器(Wi-Fiパケットセンサー)を市内11箇所に設置し、スマートフォンなどが発する情報を受信。Wi-Fiをオンにしたデバイスの台数、移動、滞留を計測する。得られたデータは、バス運行などの公開データと共に解析・可視化し、まちづくり政策への活用可能性を検証する(画面1)。

画面1:エリアデータ利活用サービスで通学状況と公共交通の状況を可視化したイメージ(出典:インテック)
拡大画像表示

 実証実験の目的は、市内3高校に通う高校生を中心とした人流の解析である。2024年1月末時点で、解析結果を公共交通機関を利用した通学のしやすさや通学の実態の把握に役立てられると評価している。

 伊那市には現在、公立高校が4校、私立高校が1校あり、市内・市外(長野県上伊那郡内)から高校生が通学している。一方、市内バス路線は縮小傾向にあり、親が自家用車で送迎している家庭も少なくないという。「バス路線の縮小が、自家用車を持たない市民の移動の自由度や生活満足度を下げ、市民の市外流出などが懸念される」(同市)ことが取り組みの背景になっている。

 解析では、センサー設置箇所における時間ごとの滞留データ、今後の通学見込み人数のデータ(高校生の出身中学別の人数、現在の小・中学生の人数を地区ごとに色分けしたデータ)、公共交通機関の現行路線およびダイヤ、廃線状況、JR飯田線各駅の有人状況などをアイコン化したデータを用いている。

 実証実験では、人流解析のためのシステム「エリアデータ利活用サービス」の提供を含めてインテックが支援している。同サービスは、IoTデータやオープンデータなどを利用して、地域の生活関連データを収集・可視化し、活用を促進するクラウドサービス。オープンソースソフトウェアの「FIWARE」を中核に、内閣府のスマートシティリファレンスアーキテクチャに準拠した構成をとる。

関連キーワード

伊那市 / 自治体 / 実証実験 / 長野県 / インテック / Wi-Fi / センサーネットワーク / オープンデータ / バス / 鉄道 / 運輸・交通

関連記事

トピックス

[Sponsored]

長野県伊那市、Wi-Fiパケットセンサーを使って市民の人流を解析、交通機関の利用実態などを可視化長野県伊那市は、市内の人流を無線LANの電波を使って解析する実証実験を2023年12月~2024年3月の期間で実施している。計測器(Wi-Fiパケットセンサー)を市内11箇所に設置し、スマートフォンなどが発する情報を受信。Wi-Fiをオンにしたデバイスの台数、移動、滞留を計測する。得られたデータは、バス運行などの公開データと共に解析・可視化し、まちづくり政策への活用可能性を検証する。システム構築を支援するインテックが2024年2月16日に発表した。

PAGE TOP