NECは2024年3月6日、ローカル5Gシステム構築パッケージ「ローカル5Gパック」を発表した。同年4月末に受注を開始し、6月末から出荷を開始する。構築に必要な機器を最小構成でパッケージにしたことで、ローカル5Gシステムの迅速な導入・構築を可能にする。価格(税別)は398万円。
NECの「ローカル5Gパック」は、ローカル5Gシステムの構築に必要な機器を最小構成でパッケージにした製品である。価格(税別)は398万円で、基地局、コントローラ、5Gコア/UPF、PTPスイッチ、GPSアンテナ、SIMカードが含まれる。これらを初期設定済みの状態で出荷する(図1)。
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高品位な映像配信などの用途で、ローカル5Gシステムを構築して利用する企業・団体は、無線従事者の届出および第三級陸上特殊無線技士以上の資格保有が必要である。「産業・公共分野でローカル5Gの有用性が認められ、活用が進む一方、導入に際しては初期費用が高額で、免許取得の手間を含めて導入・構築から運用開始までに時間を要する」(同社)といった課題を捉えて同パッケージを提供する(関連記事:2026年の国内法人向け5G市場は1兆841億円、2021~2026年まで年平均54.3%成長─IDC)。
NECは既存製品として、小規模ネットワークに適したSub-6小型一体型基地局「UNIVERGE RV1200」や無線局免許の取得申請支援サービスなどを提供している。ローカル5Gパックの提供により、システムの初期導入コストや設計・構築コストを削減しながら、容易・短期間でローカル5Gを導入できるようにする。