生成AI活用で米国の後塵を拝する日本、挽回策はあるか?
2024年12月18日(水)CIO賢人倶楽部
「CIO賢人倶楽部」は、企業における情報システム/IT部門の役割となすべき課題解決に向けて、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)同士の意見交換や知見共有を促し支援するユーザーコミュニティである。IT Leadersはその趣旨に賛同し、オブザーバーとして参加している。本連載では、同倶楽部で発信しているメンバーのリレーコラムを転載してお届けしている。今回は、PwCコンサルティング 執行役員 パートナーの三善心平氏からのオピニオンである。

PwC Japanグループは2024年4~5月に「生成AIに関する実態調査2024 春 米国との比較」を実施した。調査では、日米両国の企業に生成AIの活用における期待と効果の差分を尋ねている。それによれば、「期待を大きく上回っている」と回答した企業は米国で33%に上ったのに対して、日本ではわずか9%にとどまった。
実は、生成AIという新しい技術に対する日本企業の初動は他国に比べて非常に早く、特に2023年春からの半年間で多くの日本企業が生成AIの利用環境を整備し、社内での利用を開始した。ところがその後の活用フェーズにおいて足踏みしており、大きな活用効果を出せていない。そうこうしているうちに、効果の面で米国企業に追い抜かれてしまったのだ。
リスクへの不安から、社内の業務効率化にとどまる日本
調査では、日米企業における生成AIの活用ユースケースの違いも明らかになった。日本では、社内の業務を効率化する手段として生成AIを活用しようとしている企業が多い。
例えば「社内のマニュアル検索」など全社的な“お役立ちツール”として導入し、「社員の○割が使えるようになった」などと効果をアピールしている企業も多く見られる。一方、米国では顧客満足度の向上を視野に、生成AIならではの新しい体験や新しいサービスを生み出すことに重点を置いている。このため全社的な導入よりも、個別の事業部門における具体的なユースケース推進が先行している。
●Next:生成AI活用、日本と米国の差はどこから?
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