Preferred Networks(PFN)、インターネットイニシアティブ(IIJ)、国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の3者は2025年7月、IIJの松江データセンターパーク(松江DCP)とJAIST石川キャンパスにおいて、直接水冷方式によって熱処理効率を高めたAIシステムを試験稼働させた。3者が2025年9月11日に発表した。
PFN、IIJ、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の3者は2025年7月、IIJの松江データセンターパーク(松江DCP)とJAIST石川キャンパスにおいて、直接水冷方式を採用したAIサーバーの試験稼働を始めた。水冷固有の課題への対策や、水冷設備と水冷サーバーの協調によるデータセンターの高効率化などについて検証する。
PFNは、直接水冷方式を採用した、MN-Core 2ボードを8枚搭載する高密度サーバーを開発した(関連記事:PFN、電力性能が33%向上したAIプロセッサ「MN-Core 2」、2024年度にスパコン「MN-4」を稼働)。松江DCPに30ノード(MN-Core 2合計240基)、JAIST石川キャンパスに2ノード(MN-Core 2合計16基)を構築した。

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松江DCP内の空冷サーバールームに直接水冷方式のAIサーバーを設置し、水配管の施工や漏水など、水冷固有の課題への対策を検証する(写真1)。検証にあわせて今回、空冷空調技術と水冷技術を組み合わせたハイブリッド冷却技術を試作した。既存の空冷設備を活かして短期間で導入できるとしている。
JAIST石川キャンパスでは、水冷設備と水冷サーバーとの協調動作によるデータセンターの高効率化に関して研究する。