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ベクターHD、非ノイマン型AIサーバー「Cornami」を2026年春に提供、省電力と暗号データ処理が特徴

完全準同型暗号機構でデータを暗号化したまま計算処理

2025年12月3日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三

ベクターホールディングスは2025年12月3日、米Cornami製AIサーバーを2026年春から国内販売すると発表した。省電力と暗号機構に特徴を持つ、非ノイマン型アーキテクチャの「Mx」メニーコアプロセッサにより、AIシステムが要求する性能に応える大規模並列型システムを構成できる。ベアメタルサーバーだけでなくIaaSでも販売する。

 ベクターホールディングスは、米Cornami(コーナミ)製AIサーバー(写真1)を2026年春から国内販売する。Cornamiは米テキサス州に本社を、カリフォルニア州に営業拠点を置くファブレス半導体メーカー。省電力と暗号機構に特徴を持つ、非ノイマン型アーキテクチャのメニーコアプロセッサを開発している。

写真1:米CornamiのMxプロセッサ搭載サーバーの筐体正面(出典:ベクターホールディングス、米Cornami)
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 Cornamiサーバーの最大の特徴は、独自アーキテクチャの「Mx」メニーコアプロセッサ(写真2は「Mx2」)によって、AIシステムが要求する性能に応える大規模並列型システムを構成できること。1チップ(Mx2の場合、2048コア)単位からシステム全体で数百万単位のコアまで、ペナルティなくリニアに性能を拡張できるという。非ノイマン型をうたい、命令フェッチではなく、共有メモリーを介さず各ノードがデータをストリーミング型で処理を実行する「TruStream」アーキテクチャを採用する。

写真2:米CornamiのMx2プロセッサボードを掲げる、同社CEOのゴードン・キャンベル氏
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 CornamiでCEOを務めるゴードン・キャンベル(Gordon Cambell)氏は、CPUとGPUを組み合わせた一般的なAIサーバーと比べたメリットを2つ挙げている。1つは消費電力あたり性能の高さである。シリコンの利用効率を高めているほか、TruStreamアーキテクチャのストリーミング処理によって、メモリーアクセスに伴う性能面のボトルネックを排除し、無駄な消費電力を抑えているという。

 もう1つのメリットは、データを暗号化したまま処理(加算・乗算)できる完全準同型暗号(Fully Homomorphic Encryption:FHE)機構がもたらす。データを復号する必要がないため、クラウドでサーバーを稼働する場合でも、復号鍵をクラウドに渡さずに済む。MxプロセッサがFHEを高速に処理するという。

 発表会では、NVIDIA製GPU搭載サーバーとMxプロセッサ搭載Cornamiサーバーを比較したデモ動画を示した。図1にあるように、GPUサーバーより消費電力あたりの性能が高いことがわかる。

図1:GPUサーバーとの比較で、トークンあたりの消費電力が小さい(出典:ベクターホールディングス)
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 なお、ベクターホールディングスは、PCソフトウェアのダウンロードサイト「Vector」の運営をはじめ、以前はソフトウェア販売が中心だったが、現在は電子契約、ポイントモール、AIインフラなど事業の範囲を広げている。

 同社は、Cornamiのベアメタルサーバーを販売するだけでなく、IaaSでも販売する。現在、Cornamiから実機を入手して性能や実用性などを評価中という。

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