[調査・レポート]
中堅・中小企業のBIツール導入シェア、Power BI、Tableau、Excel、Looker、Qlikの順─ノークリサーチ
2025年10月22日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
ノークリサーチは2025年10月22日、国内の中堅・中小企業を対象にBIツールのシェアを調査した結果を発表した。1~5位は「Power BI」「Tableau」「Excel」「Looker Studio」「Qlik Cloud Analytics/Qlik Sense」だった。セルフサービス型/パーソナル型のBIツールが主流になっているほか、Excelは対象企業からの根強い支持で3位に入った。
ノークリサーチは、中堅・中小企業におけるBIアプリケーションの導入済み社数シェアを、最も主要な製品を1つ選ぶ単一回答設問で調査した。調査対象は、国内全業種の年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(有効回答件数、1社1レコード)。調査時期は2025年7~8月である。
図1は、シェア1~10位の顔ぶれである。日本マイクロソフト「Power BI」が以下を大きく引き離してトップに立った。2位のセールスフォース・ジャパン「Tableau」や4位のグーグル・クラウド・ジャパン「Looker Studio」、5位のクリックテック・ジャパン「Qlik Cloud Analytics/Qlik Sense」など現場社員が自力でデータを分析できるBIツールが上位を占めている。また、「Excel」が他のBIツールを引き離して3位に入っており、根強い支持がうかがえる。

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「以前は、IBM CognosやSAP BusinessObjectsといった老舗のBIツールが上位に位置していたが、現在は現場の社員が自力でデータを分析できるセルフサービス型/パーソナル型のBIツールが主流になっている」(ノークリサーチ)
調査ではユーザー企業が導入済みのBIツールで抱えている課題を聞いている。図2は、全25項目の選択肢(複数回答可)のうち「分析の指示や設定に関する課題」に関する4つの選択肢を選んだユーザーの構成である。赤点線が示すように、データ分析の「操作/設定」や「見た目の変更」に難しさを感じるユーザーが多い。

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「データ分析の操作/設定などの課題を、セルフサービス型の手軽さを保ったまま解決するには、AIを活用したユーザー補助機能が不可欠である」(ノークリサーチ)。同社によると、AIによる支援は、チャットに自然言語で指示/質問するアプローチと、データの内容からAIが自動的に判断するアプローチがあるという。
ノークリサーチは今回の調査結果を「2025年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「ワークフロー・ビジネスプロセス管理」分野に関するサンプル/ダイジェストとして発表している。
なお、同調査対象/時期に会計ソフトウェアやワークフロー/BPMのシェアを調査している(関連記事:中堅・中小向け会計ソフトのシェア、勘定奉行、GLOVIA、SMILE、弥生会計、OBIC7、楽楽精算の順/中堅・中小向けワークフロー/BPMソフトのシェア、EXPLANNER/FL、X‐point、intra‐mart、eValueの順)
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