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ニッパツ、研究開発にデータ分析基盤「Databricks」を導入、数分でデータを取得可能に

2025年12月5日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本発条(ニッパツ、本社:神奈川県横浜市)は、研究開発本部にクラウド型データ分析プラットフォーム「Databricks」を導入した。研究データの集約とアクセス性が向上し、必要な情報を数分で取得できるようになった。導入を支援したマクニカが2025年12月3日に発表した。

 日本発条(ニッパツ)は、懸架ばねやHDD用サスペンションなど金属加工部品を製造・販売するメーカーである。世界14カ国54拠点を展開している。

 同社の研究開発本部は、開発リードタイムの短縮や製造条件の最適化などを目的に、以前からマシンラーニング(機械学習)をはじめとしたAI活用に取り組んでいる。

 同部によると、AI予測モデル自体は大学との共同研究などにより、ある程度形になっていた。しかし、AIモデルのチューニングや最適化のために使えるデータ基盤が存在していなかった。「研究者はExcelで実験結果や検証データを管理しており、共通で利用できるデータ基盤がなかった」(同部)。

図1:日本発条の研究開発本部がDatabricksで構築した共通データ基盤の概要(出典:マクニカ)
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 今回、マクニカの支援の下、研究開発本部の共通データ基盤として、Databricks Japanの「Databricks」(図1)を導入した。現場で使い慣れているExcelデータを容易に取り込むことができる。Pythonによるデータ処理や画像データの扱いも可能で、AIモデルの開発からデータウェアハウス(DWH)としての利用まで広範に活用できる。

 導入後の効果として、必要な情報を数分で取得できるようになるなど、研究データの集約とアクセス性が向上。同部が共通して利用する情報基盤を実現し、データ管理の属人化を解消した。

 同部によると、データにアクセスしやすくなったことで、AIモデルのチューニングやパラメータ探索の試行回数が増え、予測精度が向上したという。「これまで関わっていなかった異分野の研究データにもアクセスしやすくなり、新しい価値の創出にもつながった」としている。

 現在、研究開発本部の約10人のメンバーがDatabricksを活用している。今後は、業務部門をまたがってユーザーを拡大する予定である。また、Databricksのアプリケーション作成機能などを活用し、「だれもが使いやすい情報基盤」の構築を目指すとしている。

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