[調査・レポート]

中堅・中小向け人事ソフトのシェア、GLOVIA、OBIC、SMILE、奉行、弥生の順─ノークリサーチ

freee、マネーフォワード、SmartHRもトップ10入り

2025年11月6日(木)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

ノークリサーチは2025年11月6日、中堅・中小企業における人事アプリケーションのシェアを調査した結果を発表した。1~5位のベンダーは、富士通、オービック、OSK、OBC、弥生だった。一方で、フリー、マネーフォワード、SmartHRなどの新興ベンダーも割合は小さいもののトップ10入りしている。

 ノークリサーチは、中堅・中小企業における人事アプリケーション(給与・人事・勤怠・就業管理)の導入済み社数シェアを調査した。調査対象は、日本全国、全業種の年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(有効回答件数、1社1レコード)。調査時期は2025年7~8月である。

図1:中堅・中小企業が導入している人事アプリケーションのシェア(出典:ノークリサーチ)
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 図1は、シェア1~10位の顔ぶれである。富士通「GLOVIA iZ 人事給与/smart 人事給与/きらら人事給与」、オービック「OBIC7」、OSK/大塚商会「SMILEシリーズ(V/BS/Air)」、OBC(オービックビジネスコンサルタント)「給与奉行/人事奉行/就業奉行(クラウドを含む)」などの老舗ベンダーの製品が僅差でシェア上位に並んでいる。

 一方、フリー「freee人事労務」、マネーフォワード「マネーフォワードクラウド給与/勤怠」、SmartHR「SmartHR」などのクラウド主体の新興ベンダーの製品も、割合は小さいもののトップ10入りしている。

 図2は、人事アプリケーションの導入年を年商区分ごとに集計した結果である。中堅下位(50億円~100億円)や中堅中位(100億円~300億円)は、中堅上位(300億円~500億円)と比較して、2024年や2025年といった直近の導入が相対的に多い。

図2:人事アプリケーションの導入年を年商区分ごとに集計した結果(出典:ノークリサーチ)
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 図3は、アプリケーションの併用数を従業員数別に集計した結果である。従業員数が1000人以上になるとアプリケーション併用数が2.0近くに達する。ノークリサーチは「老舗/新興のベンダー製品を混在して利用しやすい状況がある」と見ている。

図3:アプリケーションの併用数を従業員数別に集計した結果(出典:ノークリサーチ)
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 図4は、現時点の課題として挙がった項目のうち、人材採用と既存人材の活用に注目した4項目を抽出した結果だ。人材採用の課題(面接日程の調整、履歴書の選別/分別)を挙げる割合は1割未満にとどまる。一方で、既存人材を活用する課題は15~20%と比較的高い。「新たな人材の採用よりも、既存の人材を最大限に活かす」ことの優先度が高い」(同社)。

図4:現時点で抱えている課題として挙がった選択肢のうち、人材採用と既存人材の活用に注目した4項目を抽出した結果(出典:ノークリサーチ)
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 ノークリサーチは今回の調査結果を、「2025年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「給与・人事・勤怠・就業管理」分野に関するサンプル/ダイジェストとして発表している。

 なお、同調査対象/時期に会計ソフトウェア、ワークフロー/BPM、BIツールのシェアを調査している(関連記事中堅・中小向け会計ソフトのシェア、勘定奉行、GLOVIA、SMILE、弥生会計、OBIC7、楽楽精算の順中堅・中小向けワークフロー/BPMソフトのシェア、EXPLANNER/FL、X‐point、intra‐mart、eValueの順中堅・中小企業のBIツール導入シェア、Power BI、Tableau、Excel、Looker、Qlikの順)。

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