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ワタミの宅食、音声ボットで電話一次対応を自動化、CM後のあふれ呼や時間外問い合わせに対処

2026年4月9日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ワタミ(本社:東京都大田区)は、食事宅配サービス「ワタミの宅食」に、電話対応を担う音声ボットを導入した。オペレーターが対応する前の一次対応を担う。これにより、CM放映後に発生する電話のあふれ呼や営業時間外の問い合わせへの対応を自動化した。音声ボット「AI Worker VoiceAgent」を提供するAI Shiftが2026年4月6日に発表した。

 ワタミは、食事宅配サービス「ワタミの宅食」を運営している。同サービスは高齢者を中心に利用されており、テレビCMの放映後には注文や問い合わせの電話が集中し、コールセンターの対応負荷が高まる状況があった。特に、CM放映後に発生するあふれ呼への対応として一時的に人員を増員する必要があり、運用面での負担が課題となっていた。

 また、繁忙時間帯や営業時間外には電話を取りきれないケースもあり、注文機会の取りこぼしにつながる可能性があった。さらに、地域ごとに配送可能エリアが決まっているため、注文受付時にはエリアの確認が必要となり、注文までを完全に自動化することが難しく、オペレーターによる折り返し対応に頼らざるを得ない状況だった。

 こうした課題を解消し、注文受付の自動化と完結率の向上を図るため、配送可否の判断に必要な住所認識機能を備えた音声ボット「AI Worker VoiceAgent」を導入した。選定にあたっては、電話番号・郵便番号・氏名など、注文受付に必要な情報を高精度に認識できる点も評価した。

 AI Worker VoiceAgentはゼンリンデータコムの地図APIサービス「ZENRIN Maps API」と連携しており、ゼンリンの住所データを活用して住所を特定する機能を備えている。これにより、郵便番号から配送可能エリアかどうかを自動で判断できる。判断結果に応じて案内内容を切り替えることも可能である。

 現在、「ワタミの宅食」に関する注文や問い合わせの一次受付として活用している(図1)。電話を受けると、まず郵便番号をヒアリングし、配送可能エリアかどうかを自動で判定する。配送可能エリアの場合は、折り返し対応のために氏名や電話番号などの必要情報をヒアリングする。一方、配送不可エリアの場合は別のダイヤルを案内し、適切な窓口へと誘導する。

図1:食事宅配サービス「ワタミの宅食」に導入した、音声AIエージェントによる電話一次対応のイメージ(出典:AI Shift)
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 導入の効果として、郵便番号から配送可否を自動判断して振り分けることで、オペレーター対応前の一次対応をAIが担えるようになり、業務工数の削減につながった。郵便番号の認識精度と配送可否判断を組み合わせた判定精度は94%を実現しており、高精度で自動判定できる体制を構築している。これまで対応しきれなかった電話にも対応できるようになり、問い合わせ機会の取りこぼし防止にも寄与しているという。

 今後は音声ボットの対応範囲をさらに広げ、電話での新規注文受付から注文後のデータ登録までの自動化を検討している。また、宅食サービスに関するFAQ(よくある問い合わせへの回答)などへも領域を拡張し、顧客体験の向上を目指す。

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