[ユーザー会通信]
旬の技術ネタからビジネス、経営まで網羅「研究会活動が好き」な人達が集まる─アシスト ソリューション研究会
2009年6月25日(木)IT Leaders編集部
ソフトウェアは自社開発するものという時代に、米国からパッケージソフトを日本に持ち込み、提供してきたアシスト。同社のユーザー会「ソリューション研究会」は、コンピュータ・アソシエイツ社の「Telon」や「Easytrieve」といった開発ツールに特化した研究会(開発ソリューション研究会)からスタートした。時間が経つにつれ「開発ツールに限定せず、自分たちが抱える様々な課題について研究したい」という会員からの要望が大きくなり、1997年に現在のソリューション研究会に名称を変更。同時に活動を「ユーザー企業が抱えるITの課題全般」という内容に一新し、現在に至っている。
アシストにはソリューション研究会のほかに、「WebFOCUSユーザ会」「JP1ユーザ会」「NORENユーザ会」など、5つの「製品別ユーザ会」がある。製品に特化した活動に参加したいユーザーは製品別ユーザ会に、IT全般ならソリューション研究会に参加する。両方に参加することも可能だ。ソリューション研究会と製品別ユーザ会がそれぞれ独立して活動することによって、ユーザーも目的に応じた活動を選択しやすいというのがアシストのユーザー会の大きな特徴といえるだろう。
ソリューション研究会の現在の会員数は1500社4100人。会費は無料だ。主な活動は東日本、西日本、中日本地区と3つの地区に分かれて開催している分科会と定例会、情報交流会。特に10人前後の小グループで行われる分科会活動は同会が注力している活動であり、特徴の1つでもある。例えば2009年度の東日本地区では「Web2.0から3.0へ」や「オープンソースを実際に使ってみよう」という旬の技術ネタから、「経営の『見える化』のための最適な仕組みづくり」「企業価値を向上させるためのビジネスプロセスマネジメント」といった経営やビジネスネタまで、7つのバラエティ豊かな研究テーマが用意されている。テーマはすべて会員のアンケートで決められる。先述した「オープンソースを使ってみよう」という分科会があるのも、OpenOffice.orgの導入支援サービスを手掛けている同社のユーザー会ならではだ。
分科会の活動期間は1年間。その成果は毎年11月に開催される分科会発表会、12月に提出する活動報告書で披露する。これら一連の活動を通じて、優秀な分科会は表彰され、翌年の定例会で発表するという仕組みとなっており、これが会員のモチベーションを向上させ、積極的な活動を促す原動力となっている。さらに活発な分科会活動を促すため、面白い取り組みがある。それは西日本地区で開催している、入社2〜3年目ぐらいの若手を対象とした短期分科会だ。これは先の分科会とは異なり、期間は5カ月。テーマもプレゼンテーション技法やSEの仕事とその心得など。「若手のときから分科会活動に参加してほしい」という、同会役員の思いから実現したものだ。同会を運営している役員の多くは分科会で活発に活動してきた人たちであり、現在も活動中であるという。
設 立 | 1997年 |
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趣 旨 | 社員教育、人脈づくり、情報交換 |
会員数 | 約4100名(約1500社) |
年会費 | 無料 |
主な参加企業 | 関西電力(会長)、三井情報(副会長)、日本ハム(東日本幹事)、豊田合成(中日本幹事) |
URL | http://www.ashisuto.co.jp/users/sg/ |
研究活動 | 分科会活動(東日本7分科会、中日本5分科会、西日本4分科会)、分科会発表会(年1回) |
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情報交換 | 情報交流会(ワークショップ、懇親会) |
セミナー | 定例会(年1回) |
会長からのメッセージ
営業計画グループ 副部長 佐本昌久氏
ITをテーマに、人と人とがつながり合う“場”。ソリューション研究会を一言で表現すると、そう感じます。ITやマネジメントなどの多様なテーマについて、議論し、学び合う場。肩書きや経験や年齢などを超えて集う場。時には人生について語り合う場。この会には、会社や実務を離れて、智恵を出し合い、助け合い、つながり合える“場”があります。
3つの地区がお互いに刺激し合うことによって一層レベルアップしてきたソリューション研究会。今後もさらに盛り上げていきたいと思っています。
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