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第7世代のDSS「DAT320」ドライブ、日本HPが2009年12月出荷

2009年12月8日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本ヒューレット・パッカードは2009年12月8日、小中規模データ・バックアップ向けのテープ規格であるDDS(Digital Data Storage)の第7世代にあたる最新規格「DAT320」に準拠したテープ装置を発表した。第6世代と比べてバックアップ容量と転送速度を倍増させた。2009年12月下旬に出荷する。価格は、最安価となるUSB接続内蔵型ドライブで税込み11万3400円(税別10万8000円)など。

 製品名は「HP StorageWorks DAT 320」。1基のテープドライブ装置であり、I/Fや形状に応じて4種類の製品をラインアップする。税込み価格はそれぞれ、(1)USBドライブ(内蔵型)が11万3400円、(2)USBドライブ(外付型)が13万4400円、(3)SASドライブ(内蔵型)が12万3900円、(4)SASドライブ(外付型)が14万4900円。なお、DAT320用テープ(データカートリッジ)は5880円。

 DAT320の特徴は、既存のDAT160との下位互換性(リード/ライト可)を保ちながら、DAT160と比べてバックアップ容量とデータ転送速度を倍増している点である。ただし、使用可能なテープはDAT160から採用を開始した8ミリ幅のものに限り、DAT160よりも古いDDS規格で記録された4ミリ幅のテープを読むことはできない。一方、DAT160ドライブの場合、DAT160から見て2世代前まで(DAT72とDDS4)のテープの読み書きが可能である。また、DAT320では、DDSとしては初めてデータ暗号化機能をドライブ装置に搭載した。

 DAT320ドライブの主な仕様は以下の通り。バックアップ容量は非圧縮時に160GBで、圧縮時(1/2相当)に320GB。これは、既存のDAT160のちょうど2倍に相当する。一方、データ転送速度(同社製ドライブの場合)は、非圧縮時に43.2GB/時である。これは、同社製DAT160ドライブ(25GB/時)のほぼ2倍に相当する。

 なお、DDSとは、もともとは手に入りやすい音楽用のDAT(Digital Audio Tape)カートリッジをデータバックアップに流用した規格である。タワー型のWindowsサーバー機がDDSドライブを最初から内蔵するなど、主に中小企業や部門サーバー向けの簡易データバックアップに用いられてきた。DDSは仕様をオープンにしており、複数の製造会社がドライブを製造している。DDSよりも大規模向けのオープン規格には、LTO(Linear Tape-Open)などがある。

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HPE / テープストレージ / LTO / 中堅・中小企業

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