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私の本棚『2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート』─ブックオフコーポレーション 福富啓之氏が選ぶ1冊

2011年4月28日(木)IT Leaders編集部

「2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート」は、著者が40年にわたって書きためてきた日々の気づきをまとめたもの。書店でたまたま手に取りました。「人脈と社脈の差」「リーダーの心構え7ケ条」など、140のフレーズと解説が掲載されています。

2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート
長谷川和廣(著)
ISBN:978-4761266035
かんき出版
1365円

「2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート」は、著者が40年にわたって書きためてきた日々の気づきをまとめたもの。書店でたまたま手に取りました。「人脈と社脈の差」「リーダーの心構え7ケ条」など、140のフレーズと解説が掲載されています。

ぱらぱら読んでみたら「あ、これ私も書いたことがある!」というフレーズがいくつもあって。これは、ちょっと説明が必要ですね。実は、私も昔から小さなノートを持ち歩き、何か思いついたらその場で書き留めているんです。きっかけ?大学時代にサークルのみんなと会話する際、「新しい仲間と仲良くなるには、何か小ネタの1つも持っていないと」と考えて始めたんです。それ以来、思いついたことをすぐにメモする習慣がつきました。ちょっとした仕事のアイデアとか、そのときの迷いとか。時にはトリビアやダジャレなども(笑)。

でもおもしろいことに、そうやって書いたメモを読み返すことはあまりないんです。過去のノートは、引っ越しとか大掃除の際に押入れにしまってしまい、ほとんど開きません。私にとって、ノートは考えるためのツール。書くことは、考えることですから。

「ストーリーとしての競争戦略」は、社内の課題図書として読みました。成功している企業の戦略にはストーリーがある。そのことを、スターバックスやアマゾンなどを例に挙げながら論じています。当社の事例が取り上げられていることもあり、非常に大きな示唆を得ました。

自分の会社にはストーリーがある。私たち社員はそれぞれがストーリーの一部を担っており、誰か1人欠けてもストーリーは成立しない。読後、そんなことを考えました。ちなみに、当社のストーリーは「捨てない人のためのインフラ」になることです。

ここで、リーダーシップに関する書籍を1冊。当社の橋本真由美会長が書いた「1日1回の『声がけ』で売上が伸びる! 」です。リーダーは、メンバーに対して日々のあいさつや「ありがとう」の一言を投げかけるよう努めるべき。それが職場内のコミュニケーションを改善し、目的意識を共有するための原動力になる。そんな持論を、豊富な経験をひきながら展開しています。

声がけって、簡単なようで難しいですよね。つい、なおざりにしがちです。でももちろん、会長は実践しています。社内の廊下で社員とすれ違うとき、必ず「○○さん、こんにちは」などと声を掛けています。1人ひとりの名前をちゃんと覚えている。私も見習わなくては。

本の話に戻って、もう1冊ぜひおすすめしたいのは「基礎から学ぶSEの会計知識」です。これからは、システム担当者も経営の数字に強くなるべき。常々、そう思っていました。この本はまさに、我が意を得たり、といったところ。大手航空会社のシステム部門での勤務経験がある著者の前書きでの主張には、特に説得力があります。

なんだかビジネス系の書籍ばかりになってしまいました。小説も読みたいんですけど、なかなか時間がとれなくて。時間ができたとしても、誰かと会って話すほうを優先してしまう。そういう性分なんです。

ストーリーとしての競争戦略
楠木 建(著)
ISBN:978-4492532706
東洋経済新報社
2940円

1日1回の「声がけ」で売上が伸びる!
橋本真由美(著)
ISBN:978-4883997657
すばる舎
1575円

 

2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート
福富 啓之 氏
ブックオフコーポレーション 管理本部 IT統括部長 兼 総括グループ長
ITベンダーのチームリーダーとして、ブックオフコーポレーションのヘルプデスク立ち上げプロジェクトに参画。教育機関に転職してWebマーケティングに従事した後、起業した。2006年、ブックオフから誘いを受け、入社。インフラ整備やPOSなどの開発業務を担当する。その後、システム開発部開発運用グループ長、システム開発部総括グループ長を歴任し、2009年から現職
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