社内に蓄積しているデータの活用、社員間の知見やノウハウの共有、各種業務の生産性向上…。こうした目的を支える「情報系システム」について、代表的なものへの取り組み状況を読者に尋ねた。回答者数は871。
情報の活用や共有を目的とする代表的な製品カテゴリーについて、導入しているかどうかの状況を尋ねた結果が図1だ。この分野ではクラウド(SaaS)として提供されるものも増えていることから、導入形態についても併せて聞いている。
「すでにシステム化している」(オンプレミスかクラウドかを問わず)という割合が高い順に見ると、「グループウエア」(83.0%)がトップなのは想定通り。その中でクラウド活用も32.3%と高水準にある。これに続いたのが「ビデオ/Web会議」(61.1%)というのは少々意外だった。
高価な専用機器を必要とせずPCのWebベースで利用できる製品が増えていること、現場レベルの意思決定のスピードアップがますます求められていることなどが背景にあるのかもしれない。今回のカテゴリの中では下位となったDWHやBIだが「システム化を検討中」の数値は高い傾向にあり、データ活用に向けてアクションを起こしていることが窺える。
これらの中でも特にクラウド活用が進むカテゴリについて、企業規模別の利用状況を示したのが図2だ。大まかな傾向としては、従業員数が少ないほどクラウド利用の割合が高い。IT専任者が潤沢にいなかったり、初期投資を抑えられるといった利点が、クラウド利用を後押ししている。100人未満の企業の場合、「ビデオ/Web会議」のクラウド化率は56.8%と半数を超え、「グループウェア」も49.1%と高い割合を示している。
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