[中国電脳事情]

【中国電脳事情セレクション】中国国務院、クラウド推進によるイノベーション成長戦略を策定、ほか

2014年11月26日(水)足立 治男

中国メディア各社の報道から、IT関連の最新動向を紹介する「中国電脳事情」。1カ月間に報じられた主要なニュースから重要なものをピックアップしてお伝えする。

中国国務院、クラウド推進によるイノベーション成長戦略を策定

─証券日報(2014年11月17日)

 中国国務院(日本の内閣に相当)の李克強首相が主催した常務会議において、行政手続きに関する費用の改革と、クラウドコンピューティングの推進によるイノベーション成長戦略が策定された。

 同会議では、クラウドの発展を加速させることと、情報産業の新たなビジネスモデルを確立することは、伝統的産業構造のアップグレードと新興産業の成長を促すうえでも重要な意義があるとの認識で一致。中国国務院はクラウド、IoT(モノのインターネット)、モバイルインターネットなどの融合的な成長発展を積極的に支持していくとした。具体的には、クラウドに依拠したオンライン上での研究、設計、教育、医療、スマート製造などの新たなビジネスモデルの創出を促したり、疾病の予防・治療、防災、社会保障、電子政府などの領域においてビッグデータ応用のモデルケースとしたりすることが定められた。

 このほか、行政手続きに関する費用の改革として、2015年1月1日より、企業の法人登記や個人事業主による商業登記に関する費用等、12項目の費用徴収を中止または停止し、小規模企業にはさらに42項目の行政事業性費用の納付を免除する。売上高3万元未満の小規模企業については登記した日から3年間は教育費、文化事業建設費等、5項目の政府系ファンドへの積み立てを免除し、さらに常勤職員20名未満の小規模企業は身体障害者就業保障金を免除するとしている。

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