SaaS(Software as a Service)ベンダーのクエステトラ(本社:京都府京都市)は2015年2月9日、同社のクラウド型ワークフロー製品「Questetra BPM Suite」の新バージョン「10.1」を公開し、サービスを開始した。業務フロー図上で、個別案件の進捗状況や全案件の滞留数などを表示するモニタリング機能を高めた。
クエステトラの「Questetra BPM Suite」は、インターネット環境から利用できるSaaS型ワークフロー製品。業務の流れをグラフィカルなドラッグ&ドロップ操作で簡単に設定できるのが特徴だ。
最新版10.1で強化したモニタリング機能では、案件の進捗状況確認時に、各工程を引き受けた担当者のアイコンを表示することで、その処理工程と担当者の位置づけを視覚的に認識できるようにした。誰が対応した/しているのかを業務フロー図(プロセス図)上で確認できるため、例えば、役員や社内監査チームが受注業務や請求業務の経過をリアルタイムに把握することもできる。
業務プロセスに流れた案件データをグラフィカルに集計する「フィルタリング・チャート」機能も向上させた。請求書総額や問い合わせ件数の月次推移といった集計グラフに対し、アクセス権限を設定できる。
また、案件のデータフォーマットに設計図面やプロジェクト計画書といったファイル型データ項目を設定する際に、添付できるファイル数の最小/最大値を設定できるようにもした。
新バージョンの公開に合わせ、ドイツ国内にサーバーを設置し稼働させた。これまで、日本と米国の2拠点でサーバーとコンテンツ配信網(CDN:Contents Delivery Network)を運用しサービスを提供してきた。ドイツでのサーバー追加により、欧州地域からも、より安定的かつ高速にサービスを利用できるようになるとしている。
Questetra BPM Suiteでは、プログラミングの知識がなくても、メールの自動送信やワークフロー同士の接続などが取り入れられ、稟議や翻訳、クレーム対応など様々な業務フローを現場主導で改良できる。スクリプトやプログラミングの知識があれば、高度なデータ加工や、外部サービスの呼び出し、外部アプリからのAPIアクセスといった機能も利用できる。