[市場動向]

鍵のデジタル化を推進するスマートロック「Akerun」―フォトシンスの取組み

2015年12月7日(月)杉田 悟(IT Leaders編集部)

本はKindleなどの電子書籍に、時計はApple Watchなどのスマートウォッチに…。様々なものがデジタル化する中で、紀元前2000年には存在していたといわれる「鍵」のデジタル化は遅れている。その「鍵のデジタル化」を目的に立ち上がったベンチャー企業がフォトシンスだ。同社は2015年12月3日、マンションなどの共有部分の自動ドアに対応した新製品を発表、鍵のデジタル化をまた一歩進化させた。

自動ドアにもスマートロック

 2015年9月、NEDOの支援事業での成果をもとに大手ベンチャーキャピタルなど4社から総額4億5000万円の資金調達に成功した。NEDOのスタートアッププログラムには、ベンチャーキャピタルなどから1億円以上の出資を獲得すると「卒業」になるという規定がある。フォオシンスがその「卒業」第1号になったこともあり、スマートロックベンダーの中でも「目立つ」存在となっている。

(写真2)Akerun本体

 Akerun(写真2)は、ドアの内側のつまみ(サムターン)の上から覆いかぶすように取り付ける、工事不要の後付型スマートロックだ。専用アプリをインストールしたスマートフォンとBluetooth認証し開錠、施錠する。

 2015年7月にはIoTゲートウェイ「Akerun Remote」を開発、フィーチャーフォンにも対応させている。更に11月には、iBeaconを活用してスマートフォンをかざすだけで開錠できるリーダー「Akerun Touch」の提供を開始している。

 次々と新機軸のスマートロック周辺製品を発表し続けているフォトシンスだが、「Akerunには重大な弱点がある」と話すのは同社の河瀬航大社長だ。それがマンションのエントランスなど共有部分の自動ドアだという。自宅のドアだけをスマートフォック化しても、ここをスマートロックに対応させない限り「二重オペレーションになってしまう」というのだ。

(写真3)Akerun Entrance本体

 そこでフォトシンスは、エントランスの自動ドアやオートロックのドアに取り付け可能な「Akerun Entrance」(写真3)を開発、2015年12月3日に発表した。これにより、エントランスから自宅の玄関ドアまでをスマートフォンで開錠できるようになる。自動ドア対応なので、オフィスビルなどでの利用も考えられる。

 現在、スマートフォンでの操作やタッチ操作が不要な、スマートフォンを持って通るだけで自動的にAkerunを感知して開錠するという、完全ハンズフリー化のシステムも開発している。また河瀬社長は、「今後はモジュール化して様々な製品に組み込んでいくことも検討している」としている。IoT時代を見据えた製品開発を進めていく方針だ。

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