MM総研は2019年12月27日、国内企業のIoT利用動向に関する調査結果を発表した。国内の1万4549社を対象に同年11月にアンケートを実施した。結果によると、大手製造業を中心に全体の約23.5%の企業がIoT技術を導入済み。また、5G(第5世代移動通信システム)を使ったIoTネットワーク「ローカル5G」への期待も高まっている。
MM総研によると、国内企業のうち、IoT技術を「社内に導入している」と回答した企業は、全体の23.5%を占めた(図1)。「導入を検討している」と回答した企業は13.4%で、このうちの約3割が2020年中に導入を開始する考えを示している。
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導入率を従業員規模別に見ると、従業員数が1000人を超える大企業では、導入率が50.0%となった。この一方で、100人以下の中小企業では9.5%に留まり、中小企業の半数近くは「今後も導入しない」と回答した。
中小企業がIoT技術を導入しない理由の約6割は、「IoTを導入する必要性を感じていない」である。IoT技術を活用するメリットが伝わっていない現状がある。
IoT技術を導入している企業を業種別に見ると、製造業が29.4%を占め、次いで情報通信業が13.9%、サービス業が11.8%、卸売業・小売業が8.4%、建設業が4.9%と続いた。
社内に導入していると回答した製造業の5割以上は、IoT技術の利用用途に「機械設備の稼働状況の把握」を挙げている。
データ活用の高度化も進んでいる。データ活用状況について「業務改善に活用」と回答した企業が46.7%を占め、「現状の可視化」の37.6%を上回った。これまでのように単にデータを収集して可視化するだけではなく、意思決定に結び付ける動きが進んでいる。
●Next:「ローカル5G」の導入意向状況
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