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NEC、ACOS-4メインフレームの新モデルを発表、三井住友銀行が次期勘定系システムに採用

2022年6月30日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NECは2022年6月30日、メインフレーム「ACOS-4」の新モデル「i-PX AKATSUKI/A100シリーズ」を発表し、販売を開始した。新モデルでは、処理性能や信頼性などを強化している。価格(税別)は最小構成で月額940万円からで、販売目標として5年間で200台を掲げる。なお新モデルは三井住友銀行の次期勘定系システムへの採用が決定している。

 NECの「i-PX AKATSUKI/A100シリーズ」は、同社の「ACOS-4」メインフレーム大型機の新モデルである(写真1)。前モデル「i-PX9800/A200」の後継となる。新モデルの製品名は、「新たな夜明け」をもたらすという意味を込めて、「i-PX AKATSUKI/A100シリーズ」(AKATSUKI=暁)と命名した(関連記事NEC、大型メインフレームの新機種「i-PX9800/A200」を販売)。

写真1:ACOS-4メインフレーム「i-PX AKATSUKI/A100シリーズ」の外観(出典:NEC)写真1:ACOS-4メインフレーム「i-PX AKATSUKI/A100シリーズ」の外観(出典:NEC)

 新モデルは、最新のNOAH-7プロセッサを搭載し、演算性能やI/O処理性能が向上している。信頼性についても、障害の発生を減らし、予備クロックへの動的切替えによって耐障害性を高めている。

 NOAH-7の搭載により、セキュリティ性能も向上している。データの暗号化を高速化するアクセラレーション機構をプロセッサに内蔵することで、業務アプリケーションを変更することなく、データベースを高速かつ透過的に暗号化を行う。

 その他のセキュリティ面では、操作端末におけるパスワード認証の強度を高めている。従来からの職務分掌機能やシステムの不正利用記録機能と組み合わせて、システムの不正な利用を防ぐ。

 筐体の省スペース化と省電力化も図っている。内部ユニットの高密度設計によって、最大構成時の設置面積を従来比が約33%減少している。また、新設計の高効率電源によって、最大構成時の性能/消費電力比(電力効率)が約2.8倍向上している。従来からのリモート操作コンソールと組み合わせて、基幹システムのTCOを削減する。

 オープン系システムと統合した運用管理のために、NECの統合運用管理ソフトウェア「WebSAM」との連携を強化している。ACOSの業務とオープンシステムの業務を連携させたフロー制御が可能になったほか、クラウド/コンテナなどのオープン系システムとACOSを1つの画面で運用監視できるようになった。

 なお、i-PX AKATSUKI/A100シリーズは、三井住友銀行の次期勘定系システムへの採用が決定している。NECと同行は、新モデルで性能や連続稼働性、セキュリティ性能が向上し、オープンシステムとの連携、省電力化/省スペース化なども図られたことで、勘定系システムを構成するメインフレームの台数を大幅な削減を見込んでいる。関連記事三井住友銀行、次世代勘定系システムの構築に着手、2025年度に移行を完了)。

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NEC / ACOS / 三井住友銀行 / 勘定系システム / NOAH / WebSAM

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