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プロセスマイニングツールベンダーからビジネスパフォーマンス向上プラットフォーマーへ、Celonisが提供する新たな価値
2022年7月14日(木)
2022年6月14日にオンライン開催された「プロセスマイニング コンファレンス 2022 LIVE」(主催:インプレス IT Leaders)のCelonisのセッションでは、執行役員 営業統括本部 統括本部長の山下一将氏と、ソリューションエンジニアリング マネージャーの寺田有汰氏が登壇。「待ったなし!ポストコロナにおける新しいビジネスオペレーションとは?~プロセスマイニングとData Executionでビジネス変革を実現する~」と題して、ビジネスパフォーマンスを向上させるポイントやCelonisが提供するカスタマーバリューを紹介した。
調査からも判明、企業は自社の能力を最大限に発揮できていない
2011年に独ミュンヘンで設立され、プロセスマイニングツールのパイオニア企業として市場をリードしてきたCelonis。現在はドイツのほか米ニューヨークにも本社を置き2021年6月に10億ドルのシリーズDの投資を獲得するなど成長を続けている。ユーザー企業には、独Siemens、仏L’Oréal、米Uber、米Citi、蘭Airbus、英Vodafoneなどグローバル企業が名を連ねる。
最初に登壇した山下氏はまず経済産業省の「DXレポート2.1」を引用しながら「DXでは、さまざまなデータを活用して課題を発見し、リアルタイムに価値提供し、サービスをアップデートし続けことが重要。単発の取り組みではなく、サステナブルな仕組みを構築し実行し続けることが求められています」とした。
ただし、多くの企業がデータ活用に取り組んでいるものの、そのすべてがビジネス価値を出し続けているわけではなく、十分な効果を発揮できていないケースも多い。また、長年にわたりITシステムやアプリケーションに投資し続けてきた企業では、新しいテクノロジーの登場に伴いIT環境がますます複雑になっている。
「複雑なITスタック上でビジネスプロセスを実行している企業では、ルールやガバナンスが徹底されていない、業務担当者が全社のアセットを活用できず自部門の範囲にとどまるといったケースが見られます。また、ビジネス環境の変化に追従してビジネスプロセスを即座に修正することにもハードルがあり、ビジネスパートナーやクラウドサービスの統合にも課題があります。当社の調査からも、企業は自社の能力を最大限に発揮できていない現状が明らかになっています」(山下氏)
例えば、小売のサプライチェーンの納期遵守率ではベストパフォーマーが98%のところ平均は48%にとどまる。財務経理部門における請求書発行の自動化率も最適化した企業が85%なのに対し平均は27%にとどまる。
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ビジネスパフォーマンスを向上させるためには3つの要素とは
各レイヤーでの課題を乗り越えつつ、ビジネスパフォーマンスを向上させるためには3つの要素があると山下氏は指摘する。それは「WHAT - Measure」「WHY - Understand」「HOW - Act」だ。
「WHAT - Measure」では「すべてのシステムから関連するデータを抽出し、論理的なEnd-to-Endプロセスをマッピングする。「WHY - Understand」では、プロセスを多角度的に可視化し、プロセスのあらゆる情報を集約する。「HOW - Act」では、業務のボトルネックを分析し、業務改善のためのアクションを実行する。
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「これら3つの機能をプラットフォームとして提供しているのが、Celonis Execution Management System(EMS)プラットフォームです。ライフサイクル全体の生産性を高めるためのプラットフォームであり、複数のシステム、アプリケーションから横断的にデータを抽出し、End-to-Endでプロセスを可視化・分析することで、業務のボトルネックを改善するためのアクションを行います。特に複数部門にまたがるプロセスは一般的に大きな課題を抱えていることが多いため、大きなプロセス改善が期待できます。そのプロセス改善はビジネス戦略と紐付ける必要があります。経営からのKPI、KGIに紐付けてプロセス改善を実施し、単一かつ個別ではなくEnd-to-Endの業務全体の改善につなげていきます。われわれCelonisはビジネスパフォーマンスを提供するレイヤーで、『System of Performance』という新たなプラットフォームの存在でありたいと考えています」(山下氏)
アクションの領域までカバーしている点は、Celonis EMSの最大の特徴の1つと言えるだろう。Celonisが掲げるミッションは「プロセスマイニングとData Executionにより、人々の働き方を変え、持続可能性を担保し、人々と社会のパフォーマンスを無限大に開放する」ことだ。プロセスマイニングのマーケットリーダーとして成長し、2020年にはプロセスの可視化のみならず、プロセス改善を実行するワークフロー機能を拡充したことで、EMSプラットフォームのリーダーとして認知されるようになった。
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「Celonis EMS」プラットフォームを構成する3つのコンポーネント
山下氏は、Celonis EMSを構成する3つのコンポーネントと機能を紹介した。1つめのコンポーネントは「リアルタイムデータ」だ。ここでは、システム、デスクトップ、ドキュメント、イベントストリームにまたがるデータの統合を行う。2つめは「インテリジェンス」で、プロセスの非効率性を医療のレントゲン写真/X線検査のように可視化し、自律的に改善を提案する。3つめは「アクション」で、分析に基づいてプロセスを自動化し、業務改善そのものを実行する。
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具体的な製品の機能としては、リアルタイムデータでは、100以上のプロセスコネクタでシステムに素早く接続する「Celonis Event Collection」、リアルタイムでデータを抽出後、データ変換とデータモデルを構築する「Celonis Data Transformation」、Celonisとパートナーから提供される300以上のベストプラクティスアプリですばやく実装を行う「Celonis Marketplace」がある。
また、インテリジェンスでは、すべてのプロセスパターンとプロセスアクティビティを完全に可視化する「Celonis Process Discovery」、プロセスやシステムにまたがる非効率性や根本原因を特定したり、プロセス・データの分析だけでなくタスクマイニングを組み合わせることによって、ヒトの作業分析も実現する「Celonis Process Analytics」、リソースの再配置やプロセスの調整などさまざまなユースケースをシミュレーションできる「Celonis Process Simulation」がある。
さらに、アクションでは、ドラッグ&ドロップ式のビルダー(Low-Code/No-Code)により、直感的で簡単に拡張性の高い自動化を作成できる「Celonis Process Automation」、SAPやOracle、Salesforce、ServiceNow、各種RPA製品などと連携し、システム統合を実現する「Celonis Integration」がある。
グローバルで2500超が利用、イベント開催や情報公開など日本での活動も活発化
続いて寺田氏が登壇し、Celonis EMSが販売店においてどう活用できるのかをデモしながら、実際のユーザー事例として、高機能素材メーカーの米Ascend Performance Materialsの事例を紹介した。Ascendでは、納期遵守率の改善を目指していたが、根本的な原因を特定し改善するためのツールがなかった。そこで、Celonis EMSを採用し、リードタイムの見積もりの甘さ、プロセス逸脱、優先順位付けの欠如などを根本原因として特定。手動による価格変更を特定・削減し自動化率を43%も向上、さらにフローを改善することで、4ヵ月で納期遵守率を27%も改善したという。
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Celonisのプラットフォームは、グローバルで2500超の企業に採用されており、業種も、製造業、コンシューマー&リテール、エネルギー&ユーティリティ、オイル&ガス、通信・メディア、銀行、ライフサイエンス・ケミカルなど多種多様だ。
山下氏は、買掛金プロセスにおいて重複請求書の特定を自動化したCoca Colaの事例、カスタマーサービスにおいてデリバリープロセスを自動化したCisco Systemsの事例、受注管理プロセスにおいて製品の輸送におけるCO2排出量の測定と削減を実現したABBの事例を紹介した。
「当社では企業が価値を出し続けていくための方法論も含めて計画段階から実装、価値の実現・定着までのサービスを各種提供しています。自動車や小売、通信、消費財、化学、ライフサイエンスなど、業界ごとにバリューチェーン全体のプロセス改善をサポートするフレームワークを提供していますので、お客様はビジネス戦略に紐付けてセロニスのベストプラクティスを活用しながら、定量的な改善目標を策定することができます。また、価値実現に向けたカスタマージャーニー策定を支援するサービスも提供しています」(山下氏)
●お問い合わせ先
Celonis株式会社
URL: https://www.celonis.com/jp
メールアドレス:marketing-japan@celonis.com
電話:03-4520-6200
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