ヤマハ発動機は、グローバルで全140以上の拠点の経営情報を一元化して可視化するダッシュボード「ヤマハモータービジネスダッシュボード（YBD）」と、グローバル連結会計システムを稼働開始した。本社と各拠点が同じデータを共有し、リアルタイムに現状を把握し、迅速に経営意思を決定し、各拠点に実行方針を展開できるようになった。システムの導入・構築を担当した日本IBMとSAPジャパンが2022年10月11日に発表した。
ヤマハ発動機は、日本、北米、欧州、アジア、中南米の全140以上の拠点の経営情報を一元化して可視化するダッシュボード「ヤマハモータービジネスダッシュボード（YBD）」と、グローバル連結会計システムを稼働開始した。
稼働させたYBDは、財務・管理会計や部門のデータを各拠点から収集し、一元的かつタイムリーに把握できるダッシュボードである。例えば、月次データとして、財務・管理会計データ、卸、小売、在庫などの台数、一部モデル別の台数、などを収集する。
YBDの稼働によって、本社と各拠点が同じデータを共有し、指標をもとに経営意思を決定したうえで、国内外の各拠点に実行方針を迅速に展開できるようになった。リアルタイムで現状を把握できるようになったほか、主力製品の中長期の需要を予測する予知型の経営が可能になった。
IT要素として、データウェアハウス「SAP BW/4HANA」とデータ分析クラウド「SAP Analytics Cloud」を採用した。連結会計システムには、グローバル連結会計管理ソフトウェア「SAP Financial Consolidation」を採用した。
2030年には、ERPのSAP S/4HANAを導入し、グローバル全拠点の勘定科目を統一する予定である。子会社、孫会社とも連携し、管理の粒度に即して商品を可視化し、モデル別の台数や採算まで可視化する。これにより、決算の早期化、小売データの日次での把握、ローケーション別の在庫データの把握、予測精度の向上、などを実現する。
