弁護士ドットコムは2024年8月9日、電子契約サービス「クラウドサイン」のユーザー企業を対象に印鑑(ハンコ)の使用状況を調査した結果を発表した。社外との手続きに用いる書類において、この1年間で84.7%が押印を経験したと回答した。議事録や稟議書など社内手続きで用いる書類においても69.9%でハンコが使われていたという。
弁護士ドットコムは、印鑑(ハンコ)の使用状況を調査した。電子契約サービス「クラウドサイン」のユーザー企業209社を対象に、2024年6月14日~6月25日の期間でアンケートを実施した。
この1年間の業務で、社外向け書類でハンコを使う手続きに関わった経験があるかを聞いたところ、「ある」が84.7%となった(図1)。
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社外向け書類でハンコを使う手続きは、どの書類で発生したかを聞いたところ、「契約書」が86.4%で最多となり、次いで「公的な申請書類など」が43.5%、「注文書」が39.0%、「請求書」が32.8%などとなった(図2)。
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社外向け書類でなぜハンコの使用が続いているのかを聞いたところ、「顧客や取引先の意向で電子化が難しいから」が65.0%と、顧客や取引先の意思決定による影響が大きいことが分かった(図3)。
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自由回答でも「先方都合によるもので当方ではどうにもできない」「電子印に抵抗がある顧客も未だに多く、自社で対応できても推進できないケースがある」という声があった。「自治体は電子契約での対応が不可でいまだにハンコ」など、行政手続きにおいてもハンコ手続きが残っていることに言及があった。
●Next:社内手続きにおけるハンコの使用状況
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