[事例ニュース]
コリビング賃貸住宅のHAUN、CRMを中心に不動産業務をデジタル化
2025年9月3日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
コリビング型賃貸住宅ブランド「HAUN」を展開するHAUN(本社:東京都港区)は、クラウドCRM「Zoho CRM」を導入した。周辺のZohoアプリケーション群と組み合わせることで、申込・審査・契約・入居・退去までの不動産業務をペーパーレスで一元管理する仕組みを実現している。ゾーホージャパンが2025年9月2日に発表した。
HAUN(ハウン)は2018年設立、東京都港区に本社を置く不動産会社で、コリビング(Co-Living:居住空間と仕事空間を融合した住居)型の賃貸・集合住宅ブランド「HAUN」を展開している(写真1)。

紙文書が前提の手続きやExcelに依存した業務管理が長らく続いた不動産業界において、同社は、少人数ながらも直販型の物件運営に必要なスピードと正確性を確保するため、業務プロセスのデジタル化に取り組んでいる。
業務デジタル化の過程で、オフィスプロダクティビティスイートを提供するゾーホージャパンの製品群を採用。クラウドCRM「Zoho CRM」(画面1)を中心に、Zoho CRMの入力フォーム作成「Zoho Forms」、文書作成「Zoho Writer」、電子署名「Zoho Sign」、ローコード開発「Zoho Creator」、データ分析「Zoho Analytics」の各アプリケーションを導入した。

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Zoho Formsで収集した入居申込データをZoho CRMに登録して顧客関係管理を行っている。契約書作成時はZoho Writerの差し込み機能から顧客情報を自動で入力し、Zoho Signで電子署名を施す。保証会社との連携や署名依頼もZoho CRMから一元的に行える。
顧客の物件入居後の運用は、Zoho Creatorのポータルで、契約書の閲覧、設備申請、解約予定管理、クーポン管理などを行う。空室情報はZoho CRMのデータをWebサイトに自動で反映し、入居待ちリストを可視化して機会損失を抑制する。また、Zoho Analyticsを用いて、リード変換率、入退去の推移、入居者属性を可視化し、投資家向け報告資料として活用する。
導入効果として、紙文書の管理・印刷・郵送やExcel依存による非効率から脱却。一連のプロセスをZohoアプリケーション群で管理することで、人的ミスを抑えながら業務生産性を向上させている。