[事例ニュース]
ニチレイロジ、配送進捗管理「ZetesChronos」を試験導入、問い合わせ対応時間を6分の1に
2026年1月16日(金)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
ニチレイロジグループ本社(本社:東京都千代田区)のグループ企業、ロジスティクス・ネットワークは、物流業務のデジタル化と「2024年問題」への対応を目的に、パナソニック コネクトの配送進捗管理システム「ZetesChronos(ゼテスクロノス)」を試験導入した。配送状況をリアルタイムに可視化することで、問い合わせ対応時間を従来の6分の1に短縮したほか、トラック待機時間の正確な把握を実現した。パナソニック コネクトが1月15日に発表した。
ニチレイロジグループは、低温物流(コールドチェーン)業界の大手企業である。同グループのロジスティクス・ネットワークは、全国規模の輸配送ネットワークを構築し、総合物流事業を展開している。
同社は1986年に前身の日本低温流通を設立。1993年に量販店向け物流センターを稼働、2004年に現在の社名に変更し、2023年に関東のグループ会社を吸収合併し、保管機能を強化した。全国ネットワークに加え、保管と運送の一体化運営による一貫物流サービスを強みに日本の食を支えている。
物流業界では近年、トラックドライバーの時間外労働規制強化に伴う「物流2024年問題」や、少子高齢化による慢性的なドライバー不足が深刻な課題となっている。「業務の効率化と労働環境の改善が急務となる中、同社では配送状況の管理がアナログな手法に依存しており、効率化を阻む要因となっていた」(同社)。
ロジスティクス・ネットワークによると、これまでは荷主や納品先から「荷物が今どこにあるか」「いつ到着するか」といった問い合わせがあるたびに、管理者がドライバーへ電話で状況を確認していたという。
「運転中などで電話がつながらないことも多く、折り返しの連絡待ちが発生するなど、迅速な回答が困難だった。この確認作業が管理者・ドライバー双方の大きな負担になっていた」(同社)。また、トラックの到着・出発時間の記録も手書きや自己申告に頼る部分があり、長時間労働の温床となる「荷待ち時間(待機時間)」の実態を正確に把握できていなかった。
写真1:ドライバー端末で配送の進捗を確認できる(写真左)。配送進捗管理クラウドサービス「ZetesChronos」による運行モニターで配送状況を一覧表示し、進捗率や遅延などを把握可能(出典:パナソニック コネクト)拡大画像表示
写真2:「ZetesChronos」による運行モニターを本部でも確認し、迅速な指示を出すことができる出典:パナソニック コネクト)拡大画像表示
こうした中、配送プロセス全体を可視化・管理する仕組みとして、パナソニック コネクトの配送進捗管理クラウドサービス「ZetesChronos(ゼテス クロノス)」を試験導入した(写真1、2)。
ZetesChronosは、パナソニック コネクト傘下のベルギーZetes(ゼテス)が開発したサービスで、欧州を中心に豊富な導入実績を持つ。輸配送における稼働車両の位置や配送進捗状況のリアルタイム可視化(個品単位での管理も可能)により、配送業務の効率化をサポートする。なお、2025年10月からは、日本独自のオプション機能として業務日報サービスが備わっている。
今回の試験導入では、ドライバーが携行するスマートフォン上の専用アプリと管理システムを連携。これにより、車両の位置情報や配送ステータス(配送中、到着、荷積み/荷下ろし中など)をリアルタイムにクラウド上で共有・管理できるようにした(写真1)。
導入効果として、問い合わせ対応業務の大幅な効率化を挙げる。「管理画面上で車両の現在地や配送状況を即座に把握できるようになったため、ドライバーへの電話確認が不要になった。これにより、1件あたりの問い合わせ対応時間を約6分の1に削減できた」(同社)という。
また、ジオフェンス(Geofencing:仮想的な地理的境界線)技術を活用することで、物流センターへの入場・退場時刻を自動的に記録できるようになった。これにより、トラックの待機時間を客観的なデータとして可視化することに成功。同社では今後、蓄積されたデータを分析し、待機時間の削減や配送ルートの最適化など、さらなる業務改善につなげていく考えだ。
将来的には、紙で行っている受領伝票の電子化(サインオングラス)機能の活用も視野に入れ、ペーパーレス化と配送業務全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させるとしている。
ニチレイロジグループ / 物流 / 運輸・交通 / 物流2024年問題 / パナソニック コネクト
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