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米Teradata、AIエージェント運用基盤「Autonomous Knowledge Platform」を投入

オンプレミス向け統合システムでソブリンAIを実現

2026年5月27日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

米Teradataは2026年5月7日、AIエージェント運用基盤「Teradata Autonomous Knowledge Platform」を発表した。データ分析基盤とAIエージェント開発・実行基盤を単一システムに統合しており、パブリッククラウドとオンプレミスの両環境に向けて提供する。クラウド版は2026年第3四半期、オンプレミス向けの「Teradata Factory」を2026年内に投入する。

 米Teradataの「Teradata Autonomous Knowledge Platform」は、AIエージェント運用基盤である。データ分析基盤「Teradata Vantage」と、Teradataデータベース内で機械学習などを実行するインデータベース型分析エンジン「ClearScape Analytics」を土台に、AIエージェント開発・実行機能を加えて単一アーキテクチャに再編した。

 あわせて、関連製品も改称した。データ仮想化「QueryGrid」は「Teradata Fabric」に、クラウドサービス「Teradata VantageCloud」は「Teradata Cloud」に、AI処理向けアプライアンス「AI Factory(旧IntelliFlex)」は「Teradata Factory」に名称を変更した。

 基盤は、3つの層と全体を支えるデータ層で構成する。インフラ環境として、クラウド版「Teradata Cloud」と、オンプレミスに設置する統合システム「Teradata Factory」を用意した。これらの上で動くソフトウェアとして、AIエージェント開発・運用環境「AI Studio」や対話型のAI操作環境「Tera」を提供する。導入を支援するSIサービス「AI Services」も用意した。

図1:AIエージェント運用基盤を支えるデータ層「ナレッジコンテキスト」の概要(出典:日本テラデータ)
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 基盤全体を支えるデータ層「ナレッジコンテキスト」は、構造化・非構造化データにおける項目の意味(セマンティクス)や項目間の関係、データの来歴(リネージ)などを一元的に管理する環境を提供する(図1)。AIエージェントが業務の文脈を踏まえて推論できる土台を整えることでハルシネーションを抑制する。

 AI Studioは、データの準備からAIエージェントの開発・運用までを1つの環境に集約している。インデータベース型分析エンジン「ClearScape Analytics」と分析作業環境「AI Workbench」を統合・改称した後継製品にあたる。

 RAG(検索拡張生成)のデータソースとして、構造化データを扱う従来のTeradataデータベースに加え、非構造化データをベクトル化して格納する「Teradata Enterprise Vector Store」を利用できる(関連記事テラデータ、「Teradata Enterprise Vector Store」を発表、RAG/AIエージェント構築向けに提供)。

 これらのデータベースを検索して回答を生成するAIエージェントを実装するためのPython向け開発フレームワークも提供する。外部のAIエージェントからTeradataのデータベースに接続できるようにするMCP(Model Context Protocol)サーバー機能も用意した。

 Teraは、自然言語でデータやAIエージェントを操作する対話型のAI操作環境である。自然言語による質問をSQLやベクトル検索を含むハイブリッド型のクエリーに変換し、構造化データやベクトルDBを検索する。データ分析向けの「Tera Analyze」、コード生成の「Tera Code」、複数エージェントを協調動作させる「Tera Claw」の3つの動作モードを用意した。

 クラウド版のTeradata Cloudは、パブリッククラウド(AWS、Azure、Google Cloud)上でマネージド型のサービスとして提供する(図2)。コンピュート(演算)リソースには、本番のミッションクリティカル業務向けに常時稼働の「Active Compute」と、実験や一時的な負荷向けに需要に応じて伸縮する「Elastic Compute」の2種類を用意した。

図2:クラウド版「Teradata Cloud」の概要。演算リソースは常時稼働リソースとオンデマンド型リソースを混在させることが可能(出典:日本テラデータ)
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 オンプレミス版のTeradata Factoryは、米Dell Technologiesのサーバー、米NVIDIAのGPU、ストレージ、ネットワークスイッチなどのハードウェアにTeradataのソフトウェアを組み合わせたラック型のシステムである(図3)。データの所在地に関する規制やガバナンスを重視する金融、ヘルスケア、公的部門などの企業や機関に向けて提供する。AI処理専用だった従来の「AI Factory(旧IntelliFlex)」を、データ分析とAIエージェント運用の混在ワークロード向けに拡張した。

図3:オンプレミスに設置するラック型システム「Teradata Factory」の概要(出典:日本テラデータ)
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