日本ユニシスは2008年12月2日、SaaSに関わる利用者やサービス提供者など、ステークホルダー(利害関係者)を結び付けるビジネス機会創出の場として、SaaS利用と提供のための「BusinessPark(ビジネスパーク)」を提供し、ビジネスパークに参加するパートナーに対してビジネス支援や技術支援を行っていくことを発表した。
日本ユニシスの「ビジネスパーク」では、SaaSの利用(検索・連携・実行)と提供(開発・販売・運用)の機能を備えたマーケットプレイスとして、SaaSを開発・実行するプラットフォームだけでなく、SaaS事業を始めるためのビジネス支援・技術支援を行っていく。同社ではその第一段階として、現在、日揮情報システムをはじめとするパートナーに対し、事業化支援とSaaS化の技術支援を実施しているという。
同社によれば、SaaS(Software as a Service)のビジネスでは、単なるサービス提供者と利用者だけでなく、コンテンツ提供者、サービスを組み合わせて提供する連携ソリューションプロバイダ、サービスインテグレータ、リセラー、広告主といったさまざまなステークホルダーが市場を形成している。
しかし、利用者側にはどのSaaSをどう組み合せればよいか分からないという課題があり、提供者側にはソフトウェア機能やコンテンツをSaaS型で提供したいがノウハウがない、プラットフォームを自営できないなどの課題がある。
ビジネスパークではこれらの課題を解決するための「場」を提供し、利用者が利用したいSaaSを見つけたり組み合わせたりできるだけでなく、これからSaaS事業を展開しようとしているサービス提供者が、オンラインで「SaaSプラットフォーム」やIDC(Internet Data Center)基盤を使用してSaaSを開発・運用できるようにする。ビジネスパークの主な提供サービスと特徴は、以下のとおり。
- SaaSのさまざまなステークホルダーに対し、各種機能を1カ所で利用できるポータルを提供する。
- 利用者に対しては、データ移行などの導入支援や、複数のSaaSの組み合わせ、顧客システムとの連携などを提案する「サービスインテグレーション」を実施する。
- サービス提供者に対しては、SaaS事業のプロセスに沿ったサポートとプラットフォーム・サービスを提供。事業を始めるための事業化支援・技術支援、プロモーション支援、運用支援や、パートナーを見つけるためのコミュニティを提供する。
- コンテンツ提供者に対しては、コンテンツビジネスをすぐに始められる環境を提供する。
同社では、ビジネスパークに参加するパートナーを今後1年間で20社、3年間で100社集めることを目指す。それによってSaaS市場の活性化を図り、自社でプラットフォームを持たない中小ベンダーの市場参入も支援していく。
BusinessPark
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日本ユニシス
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