[編集部の生産性倍増奮闘記]

「体に馴染むキーボード」の巻:第2回

2010年2月15日(月)川上 潤司(IT Leaders編集部)

かれこれ四半世紀も前の話。最初に手にしたサニーカリフォルニアという車には、MOMOのジャッキースチュワートというステアリングを装着しました。続く2台目として知人から譲り受けたゴルフに選んだのは、クラシカルなNARDIのウッドモデル。ともに車両本体はくたびれた中古でしたが、ステアリングは一点豪華主義?の別売品。小径ゆえに、太めのタイヤとの組み合わせ(しかも非パワステ)で難儀するのは承知の上、自分と車をつなぐ「インタフェース」には、納得いくモノを使いたかったのです。−−というのは後付けの理由に過ぎず、当時はカッコよく思えたのでありました。

 こんな血が流れているせいか、デスクトップPCのキーボードも純正品を使ったことがほとんどありません。まず「Ctrl」キーが、「A」のすぐ左にないと、どうも具合が悪い。原稿をテキストエディタで書く際、上下左右へのカーソル移動を「Ctrl」+「E、X、S、D」で操作する(いわゆるダイヤモンドカーソルの)癖が染みついているのです。

 ほかにも「改行」を「Ctrl+N」で代替したりと、両手をホームポジションに置き続けられるのが私の理想。こうしたキー配列のみならず、ストロークやタッチ感、打鍵時の音など、些細とも思える要素が意外なほど原稿執筆のリズムに影響を及ぼします。気に入ったキーボードだと、仕事は明らかにはかどります。

写真 東プレのキーボード「Realforce」。ジャストシステムとのコラボモデルもある 写真1:東プレのキーボード「Realforce」。ジャストシステムとのコラボモデルもある

 純正品を使ったのは、NECのPC-9801 F2の付属キーボードぐらいでしょうか。キートップが肉厚で全体的にしっかりしていた記憶があります。その後、アスキーの「アスキーボード」、Justyの「JKB-89S」などを転々。この10年ほどは、PFUの「Happy Hacking Keyboard」を愛用してきました。

 特に不満はなかったものの、ある時、ポっとネットで買ってしまったのが、今使っている東プレの「Realforce」(ジャストシステムとのコラボモデル)。しっかりした操作感はもとより、常用しているATOKの単語登録機能などを一発で呼び出すキーが備わっていて、個人的にはとても重宝しています。

 その一方で、なかなかしっくりこないのがノートPCのキーボード。キー配列は、レジストリの変更などで何とかごまかせるのですが、操作感はいかんともしがたい…。どの製品もよく言えば繊細、悪く言えばペラペラで、自分の荒々しいキー入力のリズムと相容れません。

 時折、気分転換を兼ねて喫茶店でノートPCを広げることもありますが、まるで新品のジーンズを穿いた直後のように、動きがギクシャクしてしまいます。慣れの問題と自分に言い聞かせてはいますが、今日もまた、ろくに行数も進まずに店を後にしたのでした。

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