AT&Tジャパンは2010年10月4日、日東電工の世界100カ所を超えるグローバル・ネットワークの統合と、同ネットワーク上でのマネージド型アプリケーションの導入が完了したことを発表した。
粘着技術や塗工技術などの基幹技術を中心に化学業界をリードしてきた日東電工は、1918年の創業以来、グローバルで事業拠点が追加となるたび個別にネットワーク拡張を続けてきており、グローバルでのネットワークの統合運用管理やセキュリティ対策が必須となっていたという。同社は、グローバル規模でのさらなる事業拡大や業務効率化を目指し、「グローバルで戦えるIT基盤作り」を掲げて、その構築を進めてきた。
AT&Tジャパンは、これまで部分最適だった日東電工のネットワークを、AT&Tの国際IP-VPNへ統合することで、総帯域で約9倍のネットワークの高速化を可能にした。また、インターネットへのゲートウェイ機能を、AT&Tのアメリカ、アジアの4データセンターと、日東電工のヨーロッパのデータセンター(フェーズ2でAT&Tのデータセンターに統合予定)に集約することで、グローバル規模での強固なセキュリティ対策にも対応した。
今回構築されたIT基盤には、グローバルでのリモートアクセス基盤の整備も含まれており、統合前の約2.5倍にあたる1,000人を超える社員が、モバイルアクセスを利用した効率的な業務を全世界で実施可能になっている。さらに、同グローバルIT基盤上でマネージド型テレビ会議アプリケーションを利用することで、各拠点間の社員同士のコラボレーション促進も進んでいるとのこと。
同グローバルIT基盤の安定運用のため、AT&Tジャパンでは、バイリンガルのネットワークエンジニアを日東電工に常駐させ、AT&Tのグローバルヘルプデスクと常に連携させることで、日本を拠点に、統一したルールで24時間365日の運用体制を整備している。
フェーズ2として現在、今回のグローバル・ネットワークに未統合のヨーロッパの複数拠点の接続と、AT&Tのアムステルダムへのスーパー・データセンターへの移行が進められ、2011年2月に完了の予定。フェーズ2が完了することで、日東電工の海外の全拠点がグローバルIT基盤に統合され、データセンターもAT&Tに集約されるとしている。
AT&Tジャパン
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