ウチダスペクトラムは2011年5月18日、エンタープライズサーチの新製品「SMART/InSight G2 Open」を発表した。サーチエンジンにオープンソースソフトウェア(OSS)ベースの製品を採用し、従来製品に比べ価格を半額程度に抑えた。5月末に販売開始。
SMART/InSight G2 Openは、企業システムに検索機能を組み込むためのサーチアプリケーションサーバー「SMART/InSight G2 Enterprise」、米Lucid Imaginationが開発したOSSベースのサーチエンジン「LucidWorks Enterprise」、開発キット、の3つを組み合わせたパッケージ製品だ。エンドユーザーがブックマークしたWebページをタグ付けして共有する機能などを備える。価格は1600万円(税別)からと、「約3000万円する従来製品に比べ、約半額に抑えた」(町田 潔代表取締役社長)。
SMART/InSightはこれまで、ジャストシステムの「ConceptBase Enterprise Search」や、米マイクロソフトが買収したFAST Search & Transferの「FAST Data Search」をサーチエンジンとしてバンドル販売していた。2社の製品のバンドル版は今後も販売を継続する。「日本語検索を重視する顧客にはジャストシステム製品、SharePointとの連携を重視する顧客にはFAST製品、コストを重視する顧客や、今後開拓する中国/インド市場の顧客にはLucid製品、と棲み分ける」(町田氏)考えだ。
LucidWorks Enterpriseは、OSSのインデックス作成ツール「Lucene」を含むサーチエンジン「Solr」に、開発用APIや導入支援サービスなどを付加したもの。Lucene/Solrは、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の米LinkedInや米MySpaceなど、日々増大する大量データを抱える企業を中心に世界約150社で利用されている。ウチダスペクトラムは、LucidWorks Enterpriseの開発元の米Lucid Imaginetionと、LucidWorks Enterpriseの再販契約を締結した。
初年度から製品価格の20%の保守サポート料金が必要になる。SMART/InSight G2 Enterprise単体の製品価格は、800万円から。LucidWorks Enterprise単体のサブスクリプション価格は、年額640万円/年から。