国内外に連結子会社約940社、約32万人の従業員を擁する日立グループ。連結経営の強化を目指し、2005年から取引先や財務、人事などグループ全社の主要な管理コードの統一を進めてきた。相当の時間をかけた裏側に、どんな工夫と苦労があったのか。現場の指揮を執った2人に聞く。 聞き手は本誌副編集長・川上 潤司 Photo:陶山 勉

- 芝 正孝 氏
- 日立製作所 IT統括本部 IT戦略本部 本部長
- 1980年日立製作所入社。生産技術研究に20年間従事した後、2000年より5年間、フラットパネル事業部門に異動しERPパッケージ導入などをリード。日立製作所本社に戻り、今回のコード統合プロジェクトの企画・立案を行った後、2006年より欧州CIOとして欧州のグループ会社のITガバナンスを指揮。2012年4月より現職。

- 青木 智穂 氏
- 日立製作所 情報システム事業部 情報共有基盤システム部 部長
- 1981年日立製作所入社。以来コーポレート部門の業務アプリケーション開発と運用・保守を担当。2009年より日立グループ統一コード(G&Gコード)のグループ会社展開とコード管理センタの運営担当となり、合わせて情報共有プロジェクトの事務局の役割を担う。現在は並行してグローバル人財マネジメントのためのインフラ基盤を開発中。
─グループ企業を含めた、社員や取引先などの管理コードを一本化したと聞きました。日立製作所の規模となると、相当苦労されたんじゃないでしょうか。まずは、きっかけからお聞きします。
芝:ご存じの通り、日立グループは発電設備や新幹線などの社会インフラから、家電や部品まで幅広い事業を手がけるコングロマリッド(複合企業体)です。特に2000年以降は分社化を進め、グループ企業は国内外で約940社になっています。
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