[デスクトップ仮想化基盤[VDI]再入門]

今さら聞けない、シンクライアント(VDI)のメリット・デメリット

2014年2月24日(月)佐々木 慎介(ネットワンシステムズ)

VDIを導入すると、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。今回は、改めて整理してみましょう。意外な効果が見つかるはずです。

 今回は、シンクライアントのメリット・デメリットをあらためて整理してみましょう。共通するのは、データの保存機能を持たない点です。これにより下記のメリットが得られます。

 

セキュリティ対策

 端末にデータの保存機能を持たせなければ、紛失や盗難による情報漏えいのリスクを下げられます。企業にとってシンクライアント化を進める最も大きな理由の1つです。外回りの多い業種、強固なセキュリティを求める企業が、特に重視する特性です。

運用管理コスト削減

 OSやアプリケーションのイメージを集中管理できるため、デスクトップを配布したり、削除したりするのが簡単です。利用部門からのクライアント配布要請にスピーディに対応できます。

長期の安定利用

 シンクライアントは、PCの代わりに「シンクライアント端末」を利用するのが一般的です。HDDなどの可動パーツが少ないため、その分、故障する確率も低く、長期にわたって利用できます。ハードウェアの老朽化がソフトウェアの継続利用に支障をきたすことがありません。

節電効果

 シンクライアント端末は消費電力が小さいのが特徴です。特に、VDI方式はサーバーの消費電力を考慮しても、一般的なデスクトップPCよりも節電できます。東日本大震災以降、電気料金の値上げが相次いでいますが、VDIは電気代の抑制策となりえます。

 初期コストの都合から、既存のPC(Fat Client)を流用するケースも少なくありませんが、シンクライアント端末に置き換えた方が節電効果を享受できるので望ましいでしょう。

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