「SCM(Supply Chain Management:サプライチェーン・マネジメント)」というキーワードが登場して約30年が経つ。企業全体のコストの最適化を図るために、多くの企業がSCMに取り組んできた。しかし、先進企業は、より深部の業務課題にフォーカスし、さらなるコスト改革へ取り組んでいる。前回は、最近企業での取り組みが活発になっている「SCMのフロント最前線を改革するモバイル」について解説した。第5回は、多くの企業で本質的な取り組みが遅れている「サプライヤー管理」を取り上げる。
サプライヤー管理と聞くと、「何をいまさら」と思われる読者が少なくないかもしれない。多くの調達部門が、サプライヤーがISO9001やISO14001といった品質や環境に対する国際標準に準拠しているかどうかに始まり、品質やコスト、納期などについて、なんらかの基準で管理しているはずだからだ。
だが、これらの活動がコスト削減や品質向上に確実につながる取り組みになっているだろうか。残念ながら、当社が実施した調査によると、そうはなっていないことが明らかになっている。以下では、日本におけるサプライヤー管理の実態と、それに対する解決策について、業務とITの両面から解説していく。
サプライヤー管理の基本は「探索」「選定」「評価」の3つ
図1:サプライヤー管理業務を構成する3要素拡大画像表示
サプライヤー管理の実態を紹介する前に、調査の前提にもなったサプライヤー管理業務の基本をおさらいしておこう。サプライヤー管理は一般に、「探索」「選定」「評価」の3つに分類される(図1)。
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 3
- 次へ >
- 【第9回】サービスパーツ・マネジメント、変革のポイントは「何が」「どこに」「いくつ」(2014/10/27)
- 【第8回】設備は「能力増強」から「維持・補修」を最適化する時代に(2014/09/22)
- 【第7回】日本の強み「供給力」の強化に向けたリスクマネジメント(後編)(2014/09/08)
- 【第6回】日本の強み「供給力」の強化に向けたリスクマネジメント(前編)(2014/08/25)
- 【第4回】SCMのフロント最前線を改革するモバイル(2014/06/30)
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-





