「SCM(Supply Chain Management:サプライチェーン・マネジメント)」というキーワードが登場して約30年が経つ。企業全体のコストの最適化を図るために、多くの企業がSCMに取り組んできた。しかし、先進企業は、より深部の業務課題にフォーカスし、さらなる改革へ取り組んでいる。第8回では、ものづくりの競争力を支える生産設備の保全改革について紹介した。第9回は、サービスパーツのマネジメントを取り上げる。
サービスパーツ改革に注目する企業が増えている。彼らはこれまで、ビジネスの本流である完成品のサプライチェーン改革に取り組んできた。売り上げに占める割合が大きく、改革に成功すれば得られる利益が大きいからだ。ビジネスの根幹ということもあり、現在も日々、改革に取り組み続けている。
しかし、改革の対象に一通り取り組んだ今、完成品のサプライチェーンだけでは、目に見える効果が得にくくなっているのも事実である。そこで着目したのが、サービスパーツのサプライチェーンというわけだ。
サービスパーツ改革の効果が出やすい企業
サービスパーツのサプライチェーン改革と、そのためのサポートツールの導入により、効果が出やすい企業には、次の2つの特徴がある。
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(1)製品のライフサイクルが長い、あるいは、製品流通量が多い、または、その中間に位置する企業(図1の赤枠内に位置する企業)
(2)サプライチェーンが日本国内のみならず、海外を含めたグローバルに広がっている企業
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