[ザ・プロジェクト]

グループ経営最適化に向けIT基盤刷新、6年プロジェクトを計画通り完遂─アサヒグループHD

「攻めのIT経営銘柄2015」戦略指揮官に聞く

2015年9月16日(水)川上 潤司(IT Leaders編集部)

アサヒグループホールディングスは、グループ経営の最適化を標榜したIT基盤刷新プロジェクトに取り組み、当初の予定通り2015年10月に完遂する。その狙いや、具体的な内容について、全体の指揮をとった知久龍人氏(アサヒグループホールディングス IT部門 ゼネラルマネジャー/アサヒプロマネジメント 取締役 業務システム部長)に聞いた。(聞き手は川上潤司=IT Leaders編集長)

──グループ経営のさらなる強化を目標に掲げ、IT基盤の刷新プロジェクトに取り組んでこられました。

 第4次中期経営改革(2010~12年)と第5次中期経営計画(2013~15年)に合わせて、約6年をかけた大型プロジェクトです。やるべきこと、そしてコスト面の計画でも、ほぼ構想通りに進み、今年の10月には完遂できるメドが立ちました。キックオフの時点で描いていた絵が、やっと完成する運びです。

事業会社ごとにサイロ化し、無理・無駄・ムラが顕在化

──プロジェクトの背景にはどのようなことがあったんですか?

知久 龍人 氏(アサヒグループホールディングス IT部門 ゼネラルマネジャー / アサヒプロマネジメント 取締役 業務システム部長)
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 当社は、総合酒類事業の展開をはじめ企業価値を高めるためにM&Aを重ねてきた経緯があります。2001年には、資本関係があったニッカウヰスキーを完全子会社化しましたし、2002年には協和発酵(当時)と旭化成の酒類事業を引き継ぎ、焼酎などの分野にも参入しました。その際に協和発酵との合弁で作ったアサヒ協和酒類製造は、2005年に完全子会社しています。飲料の分野では、カルピスも2012年に傘下となりました。

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