セゾン情報システムズは2017年11月28日、システム同士をデータ連携させるEAI機能をクラウド型で提供するサービスの新版「DataSpider Cloud 1.2」を発表、同日提供を開始した。新版では、クラウドからオンプレミスの情報システムにアクセスできるようにする「Thunderbusオプション」を追加したほか、Excelファイルに対するデータ連携を効率的に開発できる「Excelウィザード」機能を強化した。
セゾン情報システムズの「DataSpider Cloud」は、システム同士をデータ連携させるEAI機能をクラウド型で提供するサービスである。パッケージ版のデータ連携ソフト「DataSpider Servista」のクラウド版に当たる。IaaS基盤としては、AWSを利用している。

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DataSpider Cloudを使うと、社内システムやクラウドサービスといった複数のシステム同士を、スケジュール駆動やトリガー駆動などのタイミングでデータ連携させられる。システム同士を連携させるロジックは、マウス操作によるビジュアル開発で定義できる。
新版では、クラウド上のアプリケーションからオンプレミスの情報システムにアクセスできるようにするミドルウェア「Thunderbus」の機能を組み込んだ。これを使うと、オンプレミスのファイルをクラウド上のファイルとしてアクセスできるほか、オンプレミスのWebサーバー(Web APIやWebアプリ)をクラウド上のWebサーバーとしてアクセスできる。
Thunderbusの仕組みは、クラウドとオンプレミスの両方に専用のモジュールが動作し、クラウドアプリケーションからのリクエストをオンプレミスへと仲介するというもの。モジュール同士は、インターネットを介してHTTPS/WebSocketでコネクションを張り、仮想的なトンネルを形成する。
Thunderbus機能は、最上位ライセンス「Advanceライセンス」で利用できる。EntryライセンスおよびBasicライセンスを使っている場合は、Advanceライセンスにアップグレードする必要がある。DataSpider Cloudの価格(税別)は、初期費用が60万円。月額費用は、Entryライセンスが月額12万円、Basicライセンスが月額20万円、Advanceライセンスが月額30万円。
新版では、Excelファイルに対する連携処理を簡単に作成できる機能「Excelウィザード」も追加した。Excel帳票を読み込む際などに、どの部分を読み込むのかなどをGUIで簡単に指定できる。