JTPは2023年3月15日、チャットボットを備えたコンタクトセンターサービス「Third AI Contact Center Solution」に、マイクロソフトの自然言語処理AIサービス「Azure OpenAI Service」を導入すると発表した。Azure OpenAI Serviceの対話内容の要約などを活用したチャットボットを同年4月1日から提供する。合わせて、ユーザー向けにAzure OpenAI Serviceの導入支援サービスを提供する。
JTPの「Third AI Contact Center Solution」は、チャットボット機能を備えたコンタクトセンターサービスである。チャットボットに加えて、SMS連携、音声認識、CRM連携などの機能を備える。チャットボットからオペレーターへのエスカレーションを行い、AIとオペレーターが共に顧客に対応するハイブリッド型のコンタクトセンターサービスを提供する。
FAQ(よくある質問と回答)についてはチャットボットが1次対応することで重複した質問への対応を省略できる。チャットボットだけでは解決しきれない部分で必要に応じて有人対応を行う。
チャットボットには自然言語処理エンジンを用いる。自然言語での問い合わせに対してニュアンスを汲み取り、適切な回答を導出する。チャットのインタフェースとして、主要なチャットツール(Web画面、LINE、Skype、Twitter、Slack)や各種UI(Google Homeなどのスマートスピーカーやコミュニケーションロボット)に対応する。
チャットボットの回答精度を分析するためのBI(ビジネスインテリジェンス)ツールも無料で提供する。分析結果から顧客の課題をキャッチアップすることで、学習データを作成可能である。コーパス作成のトレーニングなど、教育サポートで運用の仕組みを分かりやすく説明し、内製化に向けてサポートする。
今回の機能強化では、Third AI Contact Center Solutionに、マイクロソフトの自然言語処理AIサービス「Azure OpenAI Service」を導入する。Azure OpenAI Serviceの対話内容の要約などを活用したチャットボットを同年4月1日から提供する(関連記事:マイクロソフト、「Azure OpenAI Service」でChatGPTのプレビュー版をリリース)。
Azure OpenAI Serviceの高度な自然言語処理によって、複雑な問い合わせなどへの対応が可能になり、コミュニケーションの円滑化や回答精度の向上を図り、問題解決までの時間を短縮する。また、対話内容の自動要約や、ユーザーの発話に含まれる感情の認識などを行い、対話履歴としてPower BI InsightsやCRMに送るといった活用も可能。これらにより、コンタクトセンターにおける顧客体験を改善するとしている。