[事例ニュース]

三井住友海上、代理店支援システムを「Pendo」で操作支援、問い合わせが3割減

「よく使う機能」などの実態も把握可能に

2025年1月21日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

三井住友海上火災保険(本社:東京都千代田区)は、代理店支援システム「MS1 Brain」にデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)を適用し、代理店担当者のシステム操作を支援している。Pendo.io JapanのDAP「Pendo」を採用し、効果として代理店から同社へのヘルプデスクへの問い合わせが30%減ったという。Pendo.io Japanが2025年1月21日に発表した。

 三井住友海上火災保険は、AI機能を備えた代理店サポートシステム「MS1 Brain」を2020年2月から運用している。適切な商品やサービスを的確なタイミングで提案できるように代理店担当者をナビゲートするシステムである(関連記事システムの使い勝手が業務を変える─代理店業務支援で三井住友海上が実践したこと)。

 同システムの代理店向け画面の右下に、AIロボット機能が常時表示される(図1)。AIロボットが三井住友海上や代理店が持つ顧客情報や外部の企業情報などのビッグデータを分析し、代理店にとって有益な情報を適宜プッシュ通知する。主な機能に、顧客ニーズの予測分析、実施すべきアクションの提案、パーソナライズした販促動画の生成などがある。

図1:三井住友海上火災保険の代理店支援システム「MS1 Brain」の概要。業務画面の右下にAIロボットが常時表示され、代理店に有益な情報や必要なアクションについて、プッシュ通知してナビゲートする(出典:三井住友海上火災保険)
拡大画像表示

 三井住友海上は以前からMS1 Brainの操作性向上に注力しているが、利用状況の分析に時間がかかり、状況をタイムリーに把握できていなかった。インタビューやアンケートだけではサンプリング数に限りがあり、定量的な把握がままならなかったという。これを改善するため、システムの操作ガイドを提供するデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)として、Pendo.io Japanの「Pendo」を導入した(関連記事「デジタルアダプションがアプリケーションのアジャイルな改善を支援する」─Pendo)。

 Pendoは、エンドユーザーがアプリケーションを使う際の行動データを自動収集して可視化・分析する機能を備えている。加えて、エンドユーザーから評価のフィードバックを得ることができる(5段階評価による定量評価と、コメントによる定性評価)。これらにより、システムの操作上の課題を特定したり、改善の優先順位を付けたりできる(図2)。

図2:デジタルアダプションプラットフォーム「Pendo」の機能。アプリケーションの利用状況データも取得して分析できる(出典:Pendo.io Japan)
拡大画像表示

 同社によると、MS1 Brainのヘルプデスクには月に約500件の照会があったが、Pendoの導入後は問い合わせ件数が30%減ったという。また、従来は年に1~2回しかできなかった利用状況の分析について、Pendoのデータとログへの分析が自動化され、人手をかけずに分析の頻度を上げられるようになった。

 Pendoの分析機能により、開発側がユーザーが使っていると想定していなかった機能が、実際には頻繁に使われていることなどが判明。これを基に適切な形で機能を強化していくことが可能になった。三井住友海上によると、利用実態を把握したうえでユーザーインタビューに臨めるため、インタビューの質も上がっているという(図3)。

図3:利用実態を踏まえたインタビューの高度化(出典:三井住友海上火災保険)
拡大画像表示
関連キーワード

三井住友海上火災保険 / Pendo / デジタルアダプション / 金融 / 保険 / ヘルプデスク

関連記事

トピックス

[Sponsored]

三井住友海上、代理店支援システムを「Pendo」で操作支援、問い合わせが3割減三井住友海上火災保険(本社:東京都千代田区)は、代理店支援システム「MS1 Brain」にデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)を適用し、代理店担当者のシステム操作を支援している。Pendo.io JapanのDAP「Pendo」を採用し、効果として代理店から同社へのヘルプデスクへの問い合わせが30%減ったという。Pendo.io Japanが2025年1月21日に発表した。

PAGE TOP