[新製品・サービス]

SUSE、他社製Linuxの第三者保守や軽量設計のコンテナ基盤で「ユーザーの選択肢を拡大」

2025年9月18日(木)IT Leaders編集部、日川 佳三

SUSEソフトウエアソリューションズジャパンは2025年9月18日、説明会を開き、同社の戦略・製品の動向を説明した。ベンダーサポートが終了したLinux(RHELの旧バージョンなど)のサポートサービス、サーバー1台環境でスモールスタート可能な仮想化/コンテナ基盤といった施策を自社の強みとして紹介した。直近では2025年7月に欧州で、ソブリン(データ主権)サポートサービス「Sovereign Premium Support」を提供、日本でもソブリンの需要があれば提供を検討するとしている。

写真1:SUSEソフトウエアソリューションズジャパン カントリーマネージャーの渡辺元氏
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 欧州を主拠点にする商用オープンソースソフトウェアベンダー大手のSUSE(スーゼ)。日本法人のSUSEソフトウエアソリューションズジャパンは説明会で、同社の戦略・製品の動向を紹介した。

 SUSEは、Linuxディストリビューション「SUSE Linux Enterprise(SLE)」や仮想化基盤「SUSE Virtualization」、コンテナ基盤「SUSE Rancher」、統合セキュリティプラットフォームなどを提供するほか、ベンダーサポートが終了した他社製Linux(Red Hat Enterprise Linuxの旧バージョンなど)のサポートサービスを第三者保守モデルで手がけている(図1、後述)。

図1:SUSEの製品ポートフォリオ。右側が現在の製品名で、左側は旧製品名(出典:SUSEソフトウエアソリューションズジャパン)
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 SUSEの戦略は「ユーザーにチョイス(選択肢)を提示することだ」と、SUSEジャパン カントリーマネージャーの渡辺元氏(写真1)は強調。「Broadcom傘下になったVMwareのライセンス改定など、現在、OSやミドルウェアはベンダーロックインやライセンス料などの問題に直面している。ユーザーは選択肢を失いつつあり、SUSEは代替案を用意する」とした。

 Kubernetesベースのコンテナ/仮想化プラットフォームであるRancherは、SUSE Linuxと並ぶ同社の主力製品である。渡辺氏は、サーバー1台からスモールスタート可能な軽量設計を特徴に挙げ(図1)、競合と比較した優位性を次のように説明した。

 「オンプレミスのKubernetes環境にRed Hat OpenShiftもあるが、サーバー4台以上の構成をとる必要があり、簡単なアプリケーションでもインフラ費用が8割を占めてしまう。Rancherならインフラ費用を半額以下に抑えられる」

図1:コンテナ/仮想化基盤「SUSE Rancher」と他社製品のコスト比較。サーバー1台構成で利用可能であることからスモールスタート可能(出典:SUSEソフトウエアソリューションズジャパン)
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●Next:競合製品をサポート? 第三者保守の「Multi-Linux Support」

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