[事例ニュース]

参天製薬、Microsoft 365 Copilotをグローバルの全従業員向けに導入

1人あたり年間約70時間の業務削減効果を確認

2025年10月2日(木)愛甲 峻(IT Leaders編集部)

眼科領域の医薬品を主力とする参天製薬(本社:大阪市北区)は2025年10月1日、グローバルの全従業員を対象に、生成AIサービス「Microsoft 365 Copilot」を導入したと発表した。2024年4月より一部の従業員向けのトライアルを実施し、1人あたり年間約70時間の業務削減効果を確認。仕事の質の向上や新たな価値創造にも寄与したことから導入を決定したという。

 参天製薬は、眼科領域の医薬品を60以上の国・地域に展開するグローバル製薬メーカー。年間約4億本の点眼剤を生産し、海外売上比率は44%に上る(2024年時点)。

 今回、日本マイクロソフトの生成AIサービス「Microsoft 365 Copilot」をグローバルの全従業員を対象に導入した。同社 執行役員 チーフ デジタル&インフォメーション オフィサーの中田大介氏によれば、国内の製薬メーカーにおいて、全従業員を対象に同サービスを導入する事例は同社が初になるという。

 全社導入に先立ち、2024年4月より一部の従業員を対象に効果検証を実施し、1人あたり年間で約70時間の業務削減効果を確認している。研究開発領域では、Web上の情報や社内情報の効率的な検索や、得られた情報を用いたアイデアの検討に活用。「業務効率化だけでなく、仕事の質の改善や新たな価値創造につながり、生産性や創造性の向上が期待できる」(同社)ことから導入を決定した。

 参天製薬では、2025年5月発表の中期経営計画(2025~2029年度)において、事業基盤の継続強化のための施策に「人材・組織とデジタル・ITの強化」を掲げている。主要な打ち手の1つとするのが、生成AI活用の推進や高度化だ(図1)。

図1:中期経営計画に定める「人材・組織とデジタル・ITの強化」(出典:参天製薬)
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 生成AIの導入は、4つの戦略的な枠組みの下で段階的に推進している(図2)。今回のMicrosoft 365 Copilotの導入は、第1段階である社内向け生成AIツール「Santen AI Chat」に続く第2段階にあたる。「今後は、AIエージェントや特定業務に特化したモデルなど、各従業員の職種ニーズに特化したサービスを実装していく」(同社)。

図2:生成AI導入における戦略的枠組み(出典:参天製薬)
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