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標的型攻撃対策ツール「FFRI yarai」、2026年提供のVersion 3.8でArmプロセッサに対応
2025年11月19日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
FFRIセキュリティは2025年11月18日、標的型攻撃対策/エンドポイントセキュリティツール「FFRI yarai」の次期バージョン(Version 3.8、2026年提供予定)において、Armプロセッサに対応すると発表した。Arm版Windowsの普及を見据えて提供する。このほか、「MITRE ATT&CK」に基づいた攻撃検知能力・分析精度の向上やAPI連携の強化を予定している。
FFRIセキュリティの「FFRI yarai(ヤライ)」は、標的型攻撃などのサイバー攻撃からエンドポイントを守る、Windowsのセキュリティソフトウェアである。2009年5月以来、16年間提供してきた実績がある。現行バージョンは2025年7月リリースのVersion 3.7である(図1、関連記事:標的型攻撃対策ツール新版「FFRI yarai 3.6」、マルウェア起動までの痕跡を記録)。
図1:「FFRI yarai」の近年のバージョンアップ(出典:FFRIセキュリティ)拡大画像表示
企業・組織において攻撃対象となるエンドポイントのWindowsマシン(PC/サーバー)で、スタンドアロンで動作する。また、クラウド環境のコンソールをFFRIセキュリティが提供する「FFRI yarai Cloud」、販売パートナーが月額制で運用を代行するマネージドサービスも提供している。
特徴は、「先読み防御」と呼ぶ、自社開発したプログラムのふるまい検知技術により、ゼロデイ攻撃など未知の脅威に対処可能なこと。マルウェア生成の防御に加えて、対策をすり抜けて実行を許してしまったマルウェアに対しても、そのふるまいを検知・防御する。
防御ポイントごとに独立した攻撃検知エンジンを備えている。メモリーの監視によるアプリケーション脆弱性攻撃の検知、プログラムコードの静的解析、サンドボックスによるふるまい解析、プログラム実行時のふるまい検知といった各ポイントのエンジンにより攻撃を防御する。
2026年リリース予定の次期バージョン、Version 3.8では、稼働環境にArmプロセッサを追加する。Arm版Windowsの今後の普及を見据えて提供する。
「ArmプロセッサはこれまでスマートフォンやタブレットのCPUで採用されるのがほとんどだったが、PCにおいても、ここ数年のエミュレーション技術の向上で互換性の問題が改善されつつある。実際、マイクロソフトはSurfaceにArmを搭載するほか、ベンダー各社にArm版Windowsで動作するソフトウェアを提供するように働きかけるなど、市場規模の拡大が見込まれている」(FFRIセキュリティ)
このほか、Version 3.8では、サイバー攻撃の戦術・手口を体系化した「MITRE ATT&CK(マイターアタック)」に基づいた攻撃検知能力・分析精度の向上やWeb API連携の強化を予定している。
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