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住友理工、貿易業務の標準化とグローバル在庫適正化に向けて貿易管理クラウド「Shippio Cargo」を導入

2025年12月31日(水)IT Leaders編集部

住友理工(本社:愛知県名古屋市)は、業務効率化を目的に、Shippioの荷主向け貿易管理クラウドサービス「Shippio Cargo」および輸送データ分析ツール「Shippioインサイト」を導入した。貿易業務にまつわる情報やコミュニケーションを一元管理して業務の標準化を進めるほか、実績データに基づく輸送リードタイムの算出により、グローバル在庫の適正化を図る。Shippioが12月11日に発表した。

 自動車用防振ゴムなどで世界トップクラスのシェアを持つ住友理工は、世界20カ国以上で事業を展開し、複雑なサプライチェーンを構築している。

 これまで、同社の貿易業務管理は複数のツールを導入した結果、データが分散し、業務が属人化していた。そのため、在庫管理の重要指標となる船便の輸送リードタイム(LT)の算出も担当者の経験や勘に頼らざるをえず、昨今の不安定な物流情勢下において在庫の最適化が困難な状況にあったという。こうした課題を解決するため、新システムの導入を決定した。

 導入したのは、貿易業務のデジタル化支援に特化したShippio(シッピオ)のサービス/ツールである。「Shippio Cargo」(図1画面1)。本船動静の自動トラッキングや貿易書類のAI-OCRによるデータ化・照合、関係者とのチャットコミュニケーションなどをプラットフォーム上で一元化するクラウドサービス。また、「Shippioインサイト」は、物流データを集約・可視化・分析するBIツールで、本船の遅延状況や輸送LTの実績値、洋上在庫などを可視化する(関連記事アナログ業務が多く残る国際物流の現場をデジタル化するプラットフォーム「Shippio」─Shippio)。

図1:荷主向け貿易管理クラウドサービス「Shippio Cargo」の概要(出典:Shippio)
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画面1:「Shippio Cargo」の画面イメージ(出典:Shippio)
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 住友理工は、Shippioのサービス/ツールを活用して以下の変革を推進するとしている。

DX推進による業務の標準化および効率化
 従来は散在していたツールや情報をクラウド上で一元管理することで、貿易案件の進捗やB/L(船荷証券)・インボイス等の関連書類、関係者とのコミュニケーションを集約する。検索性の向上により事後調査を迅速化するとともに、業務プロセスを標準化して生産性を高める。

グローバル在庫の削減(データドリブンなLT設定)
 Shippioに蓄積された実績データを分析することで、実態に即した精緻なリードタイム算出へと移行する。従来の経験則に基づいた計算式では遅延リスクを過剰に見積もる傾向があったが、より正確なLT設定により在庫の最適化とコスト削減につなげる。

データに基づく船社・サービス選定
 船会社ごとの遅延傾向やLT実績などの情報を可視化し、定量的に評価できるようにする。これにより、在庫リスクと輸送コストのバランスを考慮した最適な輸送サービスの選定が可能になる。

洋上在庫の可視化によるマネジメント強化
 輸送中(洋上)にある在庫状況をリアルタイムに可視化する。従来は現地法人への問い合わせ等で確認していた工数を削減し、サプライチェーン全体のマネジメントを強化することで、欠品リスクの回避と在庫圧縮の両立を図る。

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