[新製品・サービス]

ブロケードがFCIPとFCoEでスイッチ新機種、OEM通じて間もなく提供

2009年10月29日(木)

 ブロケードコミュニケーションズシステムズは2009年10月29日、OEM供給や自社ブランドの販売チャネルを通じて間もなく提供を開始するSANスイッチの新製品について、国内で説明会を開催した。災害対策を目的に遠隔地のSAN同士をFCIPで接続するスイッチ2製品と、FCoEスイッチ1製品である。いずれも、従来製品と比べて帯域性能などを高めている。

FCIP新機種で遠隔レプリケーション帯域を最大20Gに向上

 FCIPスイッチの新製品では、ネットワーク・ポートを強化するとともに、データ転送効率を高める性能拡張を施した。これらにより、帯域幅は従来製品の10倍になった。ポートは標準で10GbE×1と1GbE×10を搭載(オプションで10GbE×1を追加可能)。10GbEは1本ずつ使うが、1GbEは4本までトランク接続できる。新製品では、トランク接続時のパケット処理方式を改善し、1GbE×4本で4Gビット/秒の性能を出せるようにした。

 新製品ではまた、QoS機能を強化した。利用可能な帯域幅を有効利用するために、アプリケーションごとの帯域幅を動的に調整する機能を備えた。さらに、プロトコル変換後のIP部分だけでなく、FCストレージ間のエンド・ツー・エンドの通信に対して透過的にQoSをかけられるようにした。

 製品の形態は2つある。(1)「Brocade FX8-24エクステンション・ブレード」は、シャーシ型SANスイッチ「Brocade DCX」および「Brocade DCX-4S」向けの拡張ブレード。(2)「Brocade 7800エクステンション・スイッチ」は、独立型のSANスイッチ。一方、FCoEスイッチの新製品は1つで、DCX/DCX-4S向け拡張ブレード「Brocade FCoE 10-24ブレード」である。

FCoE対応CEEスイッチにSANダイレクタ用ブレードを追加

 一方、FCoEスイッチの新製品は「Brocade FCoE 10-24ブレード」。シャーシ型SANスイッチのDCX/DCX-4S向けのブレード形状としては初めてのFCoE対応イーサネット・スイッチとなる。搭載ポート数は、10GbE×24ポート。これまで、FCoE対応のイーサネット・スイッチ機器としては、2009年4月に発表した独立型スイッチ「Brocade 8000」がある。

 なお、FCIP(FC over IP)とは、異なるFC SAN同士をIP網を経由して接続できるようにするプロトコル。災害対策のため、遠隔地のFC SANストレージのデータをレプリケーションする目的で使われる。FCプロトコルをIPでカプセル化してIP網に流す。一方、FCoE(FibreChannel over Ethernet)とは、イーサネット機器を用いてFC SANを実現するプロトコル。FCプロトコルをイーサネット・フレームでカプセル化することで、FC SANとIPを同一のイーサネット上に共存させることができる。

 FCIPスイッチ2製品のOEM供給先は、米EMC、日立データシステムズ、米Hewlett-Packard。一方、FCoEスイッチ・ブレードのOEM供給先は、この3社に米NetAppを加えた4社。

シャーシ型SANスイッチ用のFCoE対応イーサネット・スイッチ「Brocade FCoE 10-24ブレード」
写真 シャーシ型SANスイッチ用のFCoE対応イーサネット・スイッチ「Brocade FCoE 10-24ブレード」
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