音声認識ソリューション 音響モデルや言語モデルといった要素技術の進歩、CPUやメモリーなどのハードウェア性能の向上、ネットワーク環境の整備などが相まって、企業ITの分野でも音声認識技術がこの1〜2年で急速に注目を集めている。最新動向を追った。
「この1年で引き合いの数が10倍になった」。これは音声認識を使ったソリューションを展開する、あるベンダー幹部の言葉である。事実、業務システムに音声認識技術を採用したというリリースがこのところ目立っている。
例えば、三井生命はコールセンターの新システムに採用した。オペレータと顧客の会話音声を随時テキスト化、話題に応じてディスプレイに関連情報を表示し、オペレータをサポートする仕組みを構築した。2012年8月から本格稼働を開始している。
泉州池田銀行も同月、営業担当者に配布するスマートフォンに、音声入力対応の業務日報アプリを導入した。同行の営業担当者が、社外に持ち出せるデバイスはスマートフォンのみ。煩わしいタッチ操作ではなく、声で文章を入力できるようにすることで、現場の業務進捗をスピーディーに把握できるようにした。
少し変わったところでは、コカコーラが8月中旬から開始した販売促進キャンペーンに採用した。消費者がTVCMの音声を専用のスマートフォンアプリに認識させると、特別なゲームをプレイできるというもの。「対象のCMを確実に見た」ことを裏付けるための工夫だ。
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