CTCはプライベートクラウドの構築に必要なハードウェア、ミドルウェアをまとめた新製品を2015年1月に販売開始する。2014年11月13日に発表した。
名称は「Open Cloud Package」。サーバーやネットワーク、OS・ミドルウェア、クラウドOSなど、プライベートクラウドの構築に必要な要素を組み合わせ、検証を済ませた状態で提供する。ユーザーは導入、検証、運用に掛かる時間を短縮できる。
特徴は、オープンソースソフト(OSS)を中心に製品を構成している点。例えば、クラウドOSには「OpenStack」を採用した。そのほか、環境構築に「Jenkins」や「Chef」、インフラの監視には「ZABBIX」を活用する。
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ハードウェアは「Open Compute Project(OCP)」の規格に準拠した。OCPは、米フェイスブックらユーザー企業が中心となって推進しているコミュニティ主導型のプロジェクト。高効率なデータセンターを構築するための設備仕様を規格化している。
OCPに準拠すると、データセンターの消費電力やインフラの管理人員を減らせる効果が見込める。例えば、米フェイスブックのデータセンターは電力効率指標「PoE」の値が1.07と業界平均1.9を下回る。また、1人の技術者で約2万台のサーバーを運用しているという。
OCP準拠のハードウェアを採用することで、プライベートクラウドの規模が拡大した場合にも、消費電力や管理コストの増大を抑えられるとしている。
まずは、モバイルやM2Mなど、スケールアウト性能が要求されるインフラを構築する手段として販売する。将来的には、サポート機能を拡充して、業務システムの運用基盤としても売り出せるようにしたい考えだ。
提供開始は2015年1月。3年間で50社への提供を目指す。最小構成は1500万円。