米国では近年、ハロウィンが終わり11月に入るやいなや、ショピングモールや公園にクリスマスツリーが飾られ、年末商戦が幕を開けるようになった。ショッピングの舞台はEC(Electronic Commerce:電子商取引)が主流になっており、そのバックエンドで生まれる大量の臨時雇用が、失業率の低下に一役買っている。
米国では、11月の第4木曜日(2014年は11月27日)は感謝祭の日(Thanksgiving Day)である。17世紀に英国から米北東部のマサチューセッツ州に移民してきた人々が、秋の収穫を感謝した日が、その起源だ。今では、多くの人が故郷に帰り、家族揃って厳かに七面鳥を食べるのが習わしになっている。日本のお盆やお正月の帰省に似ている。従って感謝祭の週になると、空港や高速道路は混雑を究めることになる。
その約1カ月前の10月31日が、最近は日本でも仮装パーティが開かれるようになったハロウィン(Halloween)の日だ。ハロウィンは、古代ケルト人が秋の収穫を祝い悪霊を追い払うために実施した宗教的行事だ。だが現代では、宗教的な色彩は薄れ、子供たちがお化けや悪魔の仮装をして近隣の家々を尋ねては「Trick or Treat(悪戯されるのと、私をもてなすのとどっちがいい)」と言って、お菓子をもらって歩くお祭りになっている。
大人たちも、お菓子こそねだらないものの、多くの人々が仮装して出勤する。そのため10月のスーパーなどの店先には仮装用品専用の販売棚が設けられる。
クリスマス商戦はネット上に
従来、米国のクリスマス商戦の幕開けは、感謝祭の日の翌日からに設定されていた。ところが最近は、ハロウィンが終われば直ぐにクリスマスのデコレーションが施されるようになっている。
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