米IBMは、iPhone/iPad向けのモバイル製品およびサービス群である「IBM MobileFirst for iOS Apps」において、業種別展開を強化する。新たに、銀行/金融サービス、航空、小売り向けを追加した。スペイン・バルセロナで2015年3月2日(現地時間)に発表した。
IBM MobileFirst for iOSは、企業がiPhone/iPadを使ったモバイルアプリケーションを開発・利用するための製品/サービス群。IBMが提供するクラウドサービスを使ってアプリケーションを展開/管理/アップグレードしたり、アナリティクスを業務プロセスに組み込んだりができる。
新たに業種特化したアプリケーションを追加した。銀行/金融サービス業界向けの「Advisor Alerts」、航空業界向けの「Passenger Care」、小売業界向けの「Dynamic Buy」の3つである。
Advisor Alertsは、金融機関の担当者がチームで業務遂行するためのコミュニケーション基盤として提供する。アナリティクスを活用し、外出先で業務の優先順位を付けたり、必要な情報を適切なタイミングに提供することで意思決定を支援したりする。ダッシュボードを通じて、アナリティクスに基づいた重要事項を伝え、推奨される次のステップや、ポートフォリオへの影響を表示する。
Passenger Careは、空港のサービスエージェントを対象にした仕組み。場所を問わず旅行者の問い合わせなどに対し、旅行者別の個別情報をスムーズに提供したり、チェックイン業務の迅速化を図ったりできる。
Dynamic Buyは、小売業の仕入れ業務においてROI(投資対効果)の向上を図るための仕組みだ。リアルタイムのデータと見通しに基づき、製品の性能や季節ごとの推奨事項といった情報を提供する。
IBM MobileFirst for iOSではこれまでに、通信、エネルギー/公益事業、公共機関に対応していた。